実践!社長の財務
資本の部がなくなる!→純資産の部に【実践!社長の財務】第122号
2006.03.06
おはようございます。税理士の北岡修一です。
今回から何回かで、新会社法に伴ない、会計面でどのように変わってくるのか、お伝えしていきたいと思います。
また、会計に限らず、経営に対してどのように新会社法を活用していったらいいのかも、書いていきます。
会社法は、本年5月から施行予定です。
まだ、正式に発表されていないようですが、法務省令なども出てきましたから、準備は着実に整いつつあります。
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■□ 資本の部がなくなる!→純資産の部に
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
バランスシート(B/S・貸借対照表)といえば、今まで次のようになっていました。
┏━━━━┳━━━━┓
┃ ┃ ┃
┃ ┃負債の部┃
┃資産の部┃ ┃
┃ ┣━━━━┫
┃ ┃資本の部┃
┃ ┃ ┃
┗━━━━┻━━━━┛
計 総資産 = 総資本
これが、会社法を機に会計基準が見直され、次のようになります。
┏━━━━┳━━━━┓
┃ ┃ ┃
┃ ┃負債の部┃
┃資産の部┃ ┃
┃ ┣━━━━┫
┃ ┃純資産の┃
┃ ┃部 ┃
┗━━━━┻━━━━┛
計 総資産 = 総資本
資本の部が、純資産の部という名前に変わったわけですね。
でも、単純にそれだけではなく、その中身も変わりました。
新しい純資産の部の中身は、次のようになっています。
<純資産の部>
1.株主資本
1.資本金
2.資本剰余金
(1) 資本準備金
(2) その他資本剰余金
──────────────
資本剰余金合計
3.利益剰余金
(1) 利益準備金
(2) その他利益剰余金
××積立金
繰越利益剰余金
──────────────
利益剰余金合計
4.自己株式
────────────────
株主資本合計
2.評価・換算差額等
1.その他有価証券評価差額金
2.繰延ヘッジ損益
3.土地再評価差額金
────────────────
評価・換算差額等合計
3.新株予約権
──────────────────
純資産合計
==========================
何か、ずい分複雑になったなあ、と思われるかも知れません。
でも、実際には、使う項目はそれ程多くないと思います。
まずは、<純資産の部>が大きく3つに分かれたということ。
1.株主資本
2.評価・換算差額等
3.新株予約権
今までの「資本の部」は、ほとんどが1の株主資本に入ります。
そもそも「資本の部」から「純資産の部」になったのも、負債だか資本だか区別のつかないものがあったからです。
それが、株主資本以外のものです。
純粋な資本は、株主資本の部分です。
したがって、多くの中小企業は、株主資本しか使わないでしょうね。
株主資本の中身は、ほとんど以前の資本の部と同じなので、ご安心ください。
1点、名称が変わっているのが「繰越利益剰余金」です。
今まで「当期未処分利益」という表示がされていたのが、変わったのです。
新会社法では、「処分」という概念がなくなりますので、名称が変わりました。
いわゆる、「累積利益」ですね。それを「繰越利益剰余金」というようになります。
「当期未処分利益」よりは、これの方が、累積利益という気がしますね。
純資産というのは、以前からも通称で言われていたことばです。これが正式名称になりました。
ネットの資産ということですね。
資産から負債を引いたものが、ネットの資産=純資産=正味の会社の実力を表わす資産、ということです。
また、別の名を「自己資本」とも言いますが、どうせならこれも「純資産」で統一すればいいと思うのですが。
ということで、是非、名称だけでも覚えておいてください。
━━<北岡セミナーのご案内>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 決定版!!「節税対策」セミナー
──────────────────────────────────
今月のセミナーは、オーソドックスに「税務」に関するセミナーを行ないます。
ただし、税務といっても難しい法律の解説ではなく、経営者の方向けに「節税対策オンパレード」のセミナーを行なおうと考えております。
主として法人を対象として、「法人税」「消費税」が対象になります。
また、一部オーナーのための「相続税」や「贈与税」の話も入ってきます。
会社は、税金を払い、内部留保を蓄積して、成長・発展していくべきと思っています。税金も成長・発展のための一種の経費です。
ただし、他の経費でもコスト削減の努力をするように、税金においてもでき得る限りの削減努力をすべきです。それが「節税対策」です。
すべてのコストに対して厳しい会社こそが、伸びていくものと確信しています。
その意味で今回、経営者がやるべき「節税対策」をまとめてみました。
それを、2時間ちょっとと短時間ではありますが、凝縮してお伝えしたいと思います。
また、平成18年度の税制改正に伴なう対応も、お話させていただきます。
こちらも非常に重要な改正がありますので、お聞きいただければと思います。
成長・発展を目指す会社の、経営者の方、幹部の方、経理責任者の方のご参加をお待ちしております。
なお、今回は終了後、懇親会・情報交換会を予定しています。
同じマインドを持つ者同士が交流できる機会がある、というのもセミナーの重要な要素ではないかなと思っております。
是非、懇親会の方にもお申込みください。
●日時:
平成18年3月16日(木)15:00~17:30(14:30開場)
★懇親会・情報交換会 18:00~20:00
●場所:
丸の内線西新宿駅徒歩1分「ホテルローズガーデン別館」
★お申込み後詳細送ります。
●講師:
東京メトロポリタン税理士法人
代表社員/税理士 北岡 修一
●参加費:
セミナー 1名5,000円(税込み)
懇親会 1名5,000円(税込み)
※お支払いは事前振込みでお願いします。お申込み後詳細送ります。
・懇親会 : 参加 不参加
・氏 名 :
・会社名 :
・役 職 :
・住 所 :〒
・TEL :
・FAX :
・Eメール:
★お待ちしています!是非、セミナーでお会いしましょう!(北岡)
━━<北岡セミナーのご案内(2)>━━━━━━━━━━━━━━━━━
■人事管理システム「人事奉行」活用法のセミナーやります。(北岡)
──────────────────────────────────
今まで、高くてなかなか手が出せなかった、人事管理ソフト、OBCがとってもリーズナブルな価格で提供してくれました。
勘定奉行に次ぐ目玉になりそうな「人事奉行」がそれです。
会社の資源は「ヒト・モノ・カネ」と言われています。私はカネを扱う仕事ですが、そもそもカネもヒトがいるからこそ生み出せるもの。
人への投資こそが会社でも最も重要な投資ではないかと思います。
そこで、私も「会計」だけでなく、「人事」にも力を入れています。
「人事奉行」は、そ人を活かすための人事管理ソフトです。
詳細な社員情報・キャリア管理、人材の配置から人事考課、さらに給与奉行と連動して、昇給や賞与のシミュレーション、実際の給与計算までできてしまうソフトです。
そんな人事管理ソフトの活用法を、私とOBCインストラクターと私北岡のコンビでセミナーをすることになりました。
OBCのセミナールームで、是非、お会いしましょう!
詳細および申込みは、下記OBCサイトから。
●日 時:
平成18年3月23日(木)14:00~16:30
●場 所:
OBCセミナールーム(丸の内線:西新宿駅徒歩2分)
●講 師:
税理士 北岡修一
OBCインストラクター
●参加費:
無料
人事奉行の基本的な機能・使い方を、実際に使う側の立場から解説。
また人事考課、賃金改定オプションの具体的な活用方法を解説。
「人事奉行セミナー参加」とお書きください。
・氏 名 :
・会社名 :
・役 職 :
・住 所 :〒
・TEL :
・FAX :
・Eメール:
編集後記
今回はセミナーの案内を2本しました。
毎月何らかのセミナーをやっていますので、このメルマガでもできるだけ紹介していきます。
いろいろな制度変更など、激変の時代ですね。
一緒に勉強していきましょう!
メルマガ【実践!社長の財務】登録はコチラ
⇒ https://www.mag2.com/m/0000119970.html