実践!社長の財務
「儲ける」と「儲かる」の違い【実践!社長の財務】第145号
2006.08.14
おはようございます。 税理士の北岡修一です。
昨日の日経新聞に出ていましたが、本年末に期限を迎える「住宅の売却損の損益通算および損失の繰越」制度が、今年で打ち切られる可能性も出てきたようです。
3年前に、不動産の売却損が他の所得と通算(相殺)できなくなる、という衝撃的な税制改正がありました。
(もう、3年も経ったのか...と思うくらい、早いですね..)
その際、住宅だけは、一定条件の下、損益通算と損失の繰越ができるように、配慮がされていました。
今回、地価が回復してきていることもあって、「もう必要ないのでは?」ということで、この制度がなくなりそうです...
でも、まだ住宅を購入した値段より、時価が低いという人は、相当いそうですし、制度をなくすのはちょっと早いのではないでしょうか?
というより、家庭環境の変化による住み替えなどを考えれば、この制度はずっと残しておいても良い制度だと思います。
とは言っても、改正の動向は注意深く見守っておいた方がいいですね。
いずれ住み替えようと思っている方は、改正の状況によっては、今年実行してしまうことも検討した方が良いかも知れませんね。
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
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■□ 「儲ける」と「儲かる」の違い
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このメルマガの副題は、「財務アプローチで儲かる会社を作る」ということを掲げています。
もちろん、「儲ける」ためには、マーケティングや営業、商品そのものが最重要であることは、間違いありません。
それは、当然、行ないながら「儲かる」会社を作るためには、財務や会計の考え方を抜きには、できないのではないかと、思っています。
ところで、「儲ける」と「儲かる」では、違うんですね。
「儲ける」というのは、積極的に仕掛けていくということ。
儲かりそうな案件を見つけて、しっかり利ザヤを取っていくということ。
多少強引でも、何が何でも利益をつかみ取ってくるということ...
何となく、だんだんあこぎな方に行きそうですが、会社は基本的には儲けなければ、継続していけませんから、これは必要なことです。
(もちろん、モラルの範囲内で)
しかし、この「儲ける」行為をその都度、必死の思いでやっていくのは大変なことですね。
そこで、会社は「儲ける」から「儲かる」に変わっていかないといけないのです。
「儲かる」というのは、どういうことか?
もう、薄々おわかりかと思いますが、その都度「儲ける」から、自然と「儲かる」、結果として「儲かる」、自動的に「儲かる」、そういうような状態を作っていく、ということです。
これが「儲かる」ということですね。
「儲ける」が、その都度の行為であるのに対し、「儲かる」は、継続・反復する行為なのです。
すなわち「儲かる」ようになるためには、「仕組み」を作っていくことが大事なんですね。
組織として、常に「儲ける」ことができる仕組みを作って、はじめて「儲かる」という状態になるわけです。
そこで、会計や財務の出番があるわけです。
常に結果や指標をチェックしながら、会社の中に「儲かる」しくみや意識を植え込んでいく。
「儲かる」状態になるための指標や目標数値を提示し、それとの比較をしながら、営業や開発部門をそちらへ導いていく。
「儲かる」ための、資金の循環がスムーズに行くように、会社の内外の環境を整えていく。
このような役割が、財務や会計に求められているんですね。
是非、御社も、財務アプローチで、継続的に『儲かる会社』を作っていきましょう!!
今後も、そんな観点から、このメルマガを書いていこうと思います。
編集後記
昨日は、東京湾大華火へ行ってきました。
雨で土曜日から1日順延して、昨日になったんですね。
今年は、東京湾に浮かぶ船の上からの見学!
もう、間近かで見れて、最高でしたね!!
東京湾岸のビルに反響して、凄い音になるので、ちょっと子供は怖がってましたね。
それにしても、数万発、年々派手になっていくような気がします。
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