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実践!社長の財務

経営分析比率はシンプルな方がいい【実践!社長の財務】第181号

経営分析比率はシンプルな方がいい【実践!社長の財務】第181号

2007.04.23

おはようございます。
税理士の北岡修一です。
 
4月から雇用保険の保険料率が引き下げる改正が、4月19日に成立しました。

これは、何と当初よりも3週間ずれ込んでいます。

当社では、Excelで行なう簡単給与計算「給与革命」を開発販売していますので、この改正についてはずっと「まだなのか?どうなっているのか!」と思っていました。

4月から改正されるのに、4/19成立とは一体どういうことか、と思いますよね?これでは、給与計算をどうしたらいいか、迷ってしまいます。

何とこの遅れは、厚生労働省のミスによるものとか…
法案が成立していないのに、成立したとの資料を配布し「国会軽視」で、決議が遅れたらしいです。何ともお粗末!

この施行日変更の周知などにかかる経費は、2億円を超えるとの見方もあります。
この出費は、労働保険特別会計から出るらしい・・・厚労省のミスのツケを、一般企業とその従業員が負担するのでは、納得がいかないですね...こういう場合の責任はどうなるのでしょうか?

ということですが、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!

経営分析比率はシンプルな方がいい

経営分析比率は、絞り込めば2つでいい、ということを先週のメルマガでは書きました。

その2つとは、実にシンプルで一般的なものです。

それは、「経常利益率」と「自己資本比率」です。

先週、ずい分じらしたのに、なんだ、ありきたりだな、と思うかも知れません。まあ、あくまで私の考えで選んでますが...

なぜ、この2つがいいかと言うと、カンタンだからです。
わかりやすいからですね。
この2つであれば、皆さん、すぐイメージできると思います。

私も、顧問先に数字を説明するときに、いろいろな比率を使ってきましたが、何よりも大事なことは、わかってもらうこと、です。

いくら難しいことを説明しても、わかってもらわなければ何の意味もありません。

わかってもらった上、さらに行動に結びつく、その数字を良くしようという方向に行くような数字でなければ、経営にとって役には立ちません。

そういう意味からすると、シンプルに限ります。

私は、上記2つがシンプルでいい、と思っているのですが、皆様にも自分や自社にあった、シンプルな指標があるかと思います。常にそれを追求していけば、いい経営になる、という指標がいいのです。

経常利益は、企業の通常の経営活動の最終的な利益です。

これを上げるためには、売上はもちろん、粗利を上げること、人件費から、販売費、管理費、金利等、これらを下げること、

企業のほとんどの経営活動が関連してきます。

その結果を、経常利益額や 経常利益率が表してくれます。

ですから、この率を見ておけば、企業のほとんどの活動を見ることになります。

そこで、この経常利益率の目標を決めて欲しいのです。

一般的には、5%などと言われますが、それには何の根拠もありません。
業界平均なども、正直、あまり意味がないと思います。
最近は特に同じ業界でも、業態が違えば、まったく違う事業のようですからね。(飲食店といっても、個人店から、フランチャイズ、駅中、宅配など様々・・・)

既存概念にとらわれないことです。
経常利益率20%以上出している会社なども、ザラにあります。

経常利益率は、経営者が、何%出したいのか、それを目標にすればいいのです。
決して低い数字で満足しないことです。
低い数字を頭の中に描けば、それ以上の数字にいかなくなってしまいます。

5%では、一般的過ぎる。20%いく企業は、よほどビジネスモデルを考えなければできない...

ということなども考えると、やはり10%という線が、まずは目指す水準なのかなと思います。

京セラの稲盛名誉会長も、どんな企業も10%の経常利益率を目指せ、とおしゃっています。
○○業だから、というのは、関係ない、固定観念を振り払って挑戦しろ、ということです。

経常利益率という、実にシンプルな指標を常に意識しておきましょう。

自己資本比率については、来週お話します。
 

編集後記

今週1週間でGW突入ですね。
ほんと、早いものです。その前にやることが山積。いいGWにするためにも、今週頑張らないと...

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