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儲からない会社は、例外なく「会計に対する意識が低い」【実践!社長の財務】第202号

儲からない会社は、例外なく「会計に対する意識が低い」【実践!社長の財務】第202号

2007.09.17

おはようございます。
税理士の北岡修一です。
 
”業績をアップしたいのであれば、まずは会計から変えろ!!”をテーマに、先週から新たに書き始めています。

これは、いずれは小冊子や書籍にしようと思うので、バックナンバーを「まぐまぐ」さんに掲載するのをやめました。

過去の記事を読み返したい、と思われる方は、是非、自分のPCに保管しておいてくださいね。

 
それにしても政治情勢、福田さん登場で、またまた変わっていきそうですね。
税制改正には、果たしてどのような影響があるのか、注目です。

ただ、税制調査会には、政治情勢がどうあれ、どのような税制であるべきなのかを、純粋に真剣に考えて欲しいですね。

ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!

儲からない会社は、例外なく「会計に対する意識が低い」

20数年、税理士をやってきて、儲からない会社の会計というのは、共通点があります。

ひと言で言えば、「だらしない」のです。
 
「真剣じゃない」のです。

まずは、月次決算を作っていない、作っていても遅い。
会計事務所に任せきりになっていて、翌々月になっている。

これは、会計事務所も悪いかも知れませんが、それを見ようとしない、月次決算を欲しいと思わない経営者の方にも問題があります。

2ヶ月先に月次決算を見ても、恐らく、真剣には見ないでしょう。

「フーン、そうなの?」とか
「いや、これはこうこうで、実際は違うんだよね...」

とか、とても真剣に経営をやっているようには見えません。

儲かっていない会社は、月次決算(というよりも単なる月次の集計)を作っていたとしても、数字が合っていないのです。
 
ひどいところは、現金預金すら合っていません。
現金預金を合わせることが、会計事務所が毎月行く目的になっている会社さえあります。こんなことで会計事務所を使うのは、本当にもったいないことです。

現金預金や科目の残高などは合っていたとしても、それは表面的にあっているだけに過ぎない、という場合も多いのです。

とりあえず、処理はした、ということですね。

ただし、会社の実態は表していない、というのが儲かっていない会社の試算表です。

たとえば、経費は既に使っているのに、仮払金になったまま、未精算のものがたくさんある、請求書が来ていないものもある、来ていても載せていない・・・

売掛金や買掛金の数字が合っていない、取れないものがあるのにずっと売掛金に残ったまま...

売上と原価が対応していない、在庫や仕掛などが考慮されていない、

等々、あげたらキリがありません。

すなわち、月次決算をやって、会社の実態を表す「正しい数字」を見ようとしていないんですね。

個人でやっているならまだしも、社員も何人かいる会社で、社長が、会社の実態を知ろうとしない、というのは恐ろしいと思いませんか?

恐らく社長は、毎月の売上と預金通帳の残を見て、あとは自分の勘で経営しているのだと思います。

「俺は真剣にやっているんだから、大体わかっている。あまり俺の勘ははずれたことはないんだ。今までもそれでやってきた。」

というのが、そういう会社の社長のホンネでしょう。

ところが実際は、そんな甘くないですね。
社長がわかっているって言っても、わかっていないのです。

社長の頭からもれている経費や数字というものは、多いものです。
真剣に数字を見ていないから、実際にはどんな数字が会社にはかかわっているかが、わからないのです。

月次を見ない会社の社長の勘は、当たらないのです。
今までそれでやってきた、と言ったって「だから儲かっていないんでしょう?」と言いたくなります。

毎月真剣に会社の数字を見ている社長は、数字を見なくても勘は当たります。毎月月次決算を見て、数字と現場の関係が、頭の中に思考回路としてできているんでしょうね。

月次決算を毎月繰り返し繰り返しに見る、というのは、そのような思考回路を作るのに、役立つのだと思います。

とは言え、「うちは月次なんか出していないけど、儲かっているよ」という反論もあるのではと、思います。

確かにそういう会社もあります。
でも、その会社は、ずっと継続して儲けていくことができるでしょうか?

一時的には、儲けることができても、会社として継続して、未来永劫いい会社にしていくためには、私はやはり数字を真剣に見ておく必要があると思っています。

社長の才覚だけで、儲かっていた会社は、私の経験ではその後に数字を重視するように変わっていかない限り、長続きしていないなと言えますね。
ただ、意外と途中から変わってくれる社長も多いものです。

今回言いたいのは、儲からない会社の社長は、例外なく

「会計に対する意識が低い」ということです。

これが、私が20数年間税理士をやってきた結論です。

継続して儲かっている会社の社長は、例外なく数字や会計に対する意識が高いですね。

細かいくらい、うるさいくらい、数字をよく見ています。
これは決して月次決算だけでなく、営業面から製造面から、様々な数字についてです。

ですから、私たちが数字の報告をしても真剣に聞いてくれます。

本当にうちは儲かっているのかどうか?
良いように見えるし、思うが、本当にそうか?
何か漏れていること、リスクがあるのではないだろうか?

ということを、思って数字を見てくれます。

何しろ、この最後の数字、利益や資金残高 を上げない限り、会社はいつどうなるかわからないから、です。

今の利益や資金は今までの努力の結果、これからの利益や資金は、今およびこれからの経営努力如何にかかっているから、経営者は気が抜けないのです。
 
それ程継続して儲けていく、会社を安定して経営していくということは大変なことなのです。

そのような、謙虚で、若干臆病な気持ちを持ち合わせていかないと、会社は成長・発展を続けていくことはできないと思います。

編集後記

今日は休みなので、若干長くなりました。
それにしても改めて、文章書くのは難しいですね。

なかなかうまく言いたいことが書けません。
200回メルマガやっているので、多少はうまくなったのかも知れませんが、本当に難しさを感じました。

とくに考えながらやるとそうですね。
今日は時間があると思って、どう書こうか考えながらやっていましたが、終わってみると最初につけたタイトルを変えないといけなくなっていました。

それ程途中からちょっと変わってしまったかな、と思います。
本日も何か伝わってくれると嬉しいですが、いかがでしたでしょうか?

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