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実践!社長の財務

まずは数値の目標を掲げること【実践!社長の財務】第205号

まずは数値の目標を掲げること【実践!社長の財務】第205号

2007.10.08

おはようございます。
税理士の北岡修一です。
 
今年の税制改正は面白い流れになっていきそうです。

今までであれば、政府の税制調査会の大綱を踏まえて、自民党の税制調査会が大綱を出す。この2つはほぼ一致していますので、大綱がそのまま、税制改正につながるという流れでした。

ところが、今年は民主党も税制改正大綱を出す、これをベースに参議院で税制改正が可決されるでしょうから、衆議院で可決される税制改正とは異なったものになってくる可能性があります。

恐らく2つはまったく違った内容になるでしょうから、一体どちらの改正になるのか、あるいはどのような歩み寄りがされるのか、それが3月末くらいまで決まらないのかも知れません。

今まで12月には、ほぼ決まっていたのが3月までわからないとなるとかなり実務面では影響が出てきますね。
特に税務のシステムなどは、改訂作業に手をつけることができないと4月改正税法施行が実質的に難しくなってくるのではないでしょうか?

どうなるか、大変注目ですね。

ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!

まずは数値の目標を掲げること

先週は、「会計理念経営」という考え方を提唱しました。

すなわち、会計に対する意識を高めていくことにより、経営を良くしていこう、強い会社・儲かる会社・立派な会社にしていこう、ということです。
 
では、具体的にこれをどのように推進していくのか、考えていきたいと思います。

まず、経営をするのにも目標を掲げるように、
会計面においても、どのような姿を目指していくのか、すなわちどのような数字を目指していくのか、という目標を立てるべきです。

  
・どの位の売上を目指すのか?
・社員数は、どの位の規模でやるのか?
・1人あたり売上はどの位になるのか?

上記は、いつの時期にどの位になっているのか?

まずは、わかりやすい売上や社員数から目標を立てていきます。

そして次は、粗利です。
売上と同時に考えてもよいでしょう。

・全体の粗利はどれ位取れるのか、取るのか?
・営業マン1人あたりの粗利は、いくら取らなければならないか?
・全社員1人あたりでは?

いくら売上が上がっても、粗利が取れなければ、会社を経営していくことはできません。

そもそもいくら頑張っても、粗利の取れない商品やサービスを扱っているのでは経営になりませんから、粗利がきちんと取れるかどうかは、事業を始める上では大変重要なポイントなのです。

粗利が取れないのであれば、扱い商品を変えることも検討する必要があります。

そして最後に経費と利益です。

・人件費はどの位かかるのか?いや、どの位払いたいのか?
・その他の固定費はどの位かかるのか?どの位にしないといけないのか?
・戦略的な経費は、どの位必要なのか?(販促費、開発費等)
・金利は、年間いくらになるのか?月にするといくらか?

その結果、利益はどの位でるのか?

これらの結果からではなく、そもそも利益はどの位出したいのか?
出さなければいけないのか?

 
中小企業・零細企業を見ていると、正直、「本当に利益を出したい」と思っているのか、疑問に思うことがあります。

「利益を出したいですか?」と聞くと、90%以上の社長は「もちろん、出したいです。」と言うと思います。

ところが、実際に利益が出そうになると、「利益がかなり出そうなんだけど、何とかならない?」と言う社長が多いのです。(おそらく80%以上)

利益を出したいと言ったのに、「一体何なの?」という感じですが、単に税金を払いたくない、だけなのですね...

こういう現象が起こるということは、基本的に「会計理念経営」になっていない、ということです。

会計や経営に対するしっかりとした考え方を持っていないと、利益が出た=税金を払いたくない=何としてでも節税、という道に行ってしまうのですね。

その結果、いつまでたっても小さい会社は、小さい会社のままです。
永遠にそこから抜け出すことはできません。

会社として成長し、社員にも幸せになってもらうためには、利益が出たら、その税引き後利益を会社の資本に組み込んで、少しずつ、少しずつ、財務基盤を強くして、いい会社にしていくことが大事なのです。

そのためにも、目標とする数字、会社の損益はこのようになっていきたい、という姿を思い描いていないといけません。

その目標の姿に向かって、社員全員で思いを共有できれば必ずそれは実現されると思います。

したがって、経営者が思い描いた数字は、できる限り社員にも共有してもらう、賛同してもらうことが大事ですね。

利己的で成長性に反する節税ではなく、正しい会計を行なって数字を追求することが、会社をより強くいい会社にしていくことを、是非忘れないでいただきたいと思います。

編集後記

10月は運動会シーズンですね。
といっても今日は雨ですが。今まで体育の日10日は、ほとんど雨の降らない特異日でした。ところが、今日も含め体育の日が第2月曜日に変わってからは、結構雨が降っていますね...

うちの子供の運動会がだいたい体育の日だったので、よく覚えています。あまり勝手に祝日を変えるのはどうか?と思ってしまいます。
それぞれ意味があったわけだし...

でも、今年は昨日に運動会をやってしまったので、本当、良かった!
ただ、日差しが強すぎて、結構焼けてしまったのは、予想外でしたが。

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