実践!社長の財務
強い会社になるための3段論法【実践!社長の財務】第222号
2008.02.04
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
今年もあっという間に1ヶ月が過ぎ、2月に入りました。
今日は、2並びの号数ですね。あまり関係ありませんが...
今日は時間がなく、前文があまり書けません。
ということで、本日も実践!社長の財務、始めましょう!
強い会社になるための3段論法
会計理念経営10か条の続きです。
第10条 税金を払わないと、内部留保は貯まらない
・・・内部留保とは、税引き後利益の累積である
・・・小さい会社が節税をすると、いつまでたっても大きくならない
・・・税金の問題は、結局は資金繰りの問題である
今日は、第10条の続きです。
内部留保という言葉は、よく聞くと思います。
その正確な意味は、ご存知ですか?
「内部留保って、会社の中に貯めているお金でしょう?」
なんてことを言う経営者もいます。
もし、あなたもそう思っていたら、是非、ここで理解して欲しいと思います。
内部留保とは、税引き後利益の内、会社内部に残した利益の蓄積のことを言います。
税引き後利益から、さらに出て行くものは何があるの?と思うかもしれませんが、これは、株主への配当が主なものです。
税引き後利益から、株主への配当を引いた残りの利益が、バランスシート(貸借対照表)の純資産の部(自己資本とも言います)に、
利益剰余金として、蓄積されていくものを内部留保と呼んでいるのです。
内部留保とは、お金そのものではなく、蓄積された利益なのですね。
この内部留保を、蓄積していくことが、会社を強くしていきます。
なぜ、内部留保を蓄積すると、会社が強くなるのでしょうか?
バランスシートを見ていただければわかるように、内部留保を増やすと当然、自己資本が増えていきます。
バランスシート右側の自己資本が増えれば、左右バランスしていますから、
左側の資産も増えることになります。
あるいは、負債を減らすことができます。
自己資本というのは、返さなくていいお金です。
負債は返さなければいけません。
この返さなくていい自己資本を、増やせば増やすほど、会社の資金繰りは楽になり、ちょっとやそっとではつぶれない、強い会社になるのですね。
それが、内部留保を蓄積すると、会社が強くなるということなのです。
おわかりいただけましたでしょうか?
内部留保を増やすと、会社が強くなる、というのは理解いただいたと思います。
ところで、この内部留保は、何からできているのでしょうか?
すでに説明しているので、わかっているかとは思いますが、
そうです、当期純利益からできているのですね。
しかも、当然ですが、税引き後の当期純利益からできています。
「強い会社になるための3段論法」
以上で、もうおわかりだと思いますが、まとめてみると次のようになります。
1.会社を強くするためには、内部留保を蓄積していく必要がある。
2.内部留保は、税引き後当期純利益からできている。
3.税引き後当期純利益を上げるためには、利益を上げ、税金を払わなければならない。
この3段論法により、会社を強くするためには、「税金を払わなければならない」
ということをご理解いただけると思います。
しかも、税金を払っていくと、お金まで残っていくのです。
不思議な感じがするかも知れませんが、これは至極当然のことです。
なぜならば、税金は儲かった利益の40%しか取られないからです。
すなわち、60%は残るのです。そしてこの60%は、大手を振って自分のものとして、いか様にも使えるのです。
この点は、来週もう少し掘り下げてみたいと思います。
編集後記
先週末は、大学OBの会で「あんこう鍋日帰りバスツアー」を企画して行ってきました。朝からバスに乗り込んだとたん、乾杯となり、1日中飲みっぱなし、帰りは歌いっぱなしの1日でしたね。
まあ、こんなのもたまにはいいですね!
楽しい仲間と、最高のあんこうで、最高の温泉でしたし...
また、本日からは改心し、仕事に向かっていきます!
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