実践!社長の財務
月次決算を、本気で見る【実践!社長の財務】第237号
2008.05.19
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
4月30日の衆議院で平成20年度税制改正案が再可決され、同日交付施行されたことは既報のとおりです。
面白いのはその適用時期です。
納税者に有利になる規定は、4月1日に遡って適用されますが、逆に不利になる改正項目は、遡らず交付日から適用されるのです。
国税でその代表的なものは、使途秘匿金課税と欠損金の繰り戻し還付です。
今年の4月1日から29日の間に支出した使途秘匿金は、追加課税されないということと、同日間に終了した事業年度は、現在停止されている欠損金の繰戻還付が適用される、ということです。
29日間だけの特例、ですね。
とは言っても、欠損金の繰戻還付は、29日までですから、4月30日決算は、ダメだということになります。
そんなこともあって、4月30日に可決させたのでしょうかね...?
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
月次決算を、本気で見る
月次決算を見て、何を感じるか、気づきを得るかは、「会社を良くしていきたい!」という強烈な想いが必要です。
経営者の中には、「数字は苦手なので...」といってあまり月次決算や試算表を見ない社長がいます。
これは大変不思議なことですね!
本気で経営をやっていく気がないのか、それとも、月次決算は信用してないので見ない、他のものを見ているから大丈夫、ということなのでしょうか...?
本気で経営をやっていく気があれば、やはり数字のこと、お金のことは気になるはずです。現在の状況はどうなのかと?
それがないということは、ある面、経営を放棄しているところがありますね。
月次決算や試算表などは、経営者が本気で見れば、絶対にわかるはずです。
なぜなら、本気であれば、聞くからです。
これが大事なことだと思って、でも見てもよくわからない...となれば、わかる人に聞くと思いませんか?
なぜ、聞かないのでしょうか?
経理の担当者や税理士、会計事務所の人にトコトン聞けばいいのです。
社長が聞けば、教えてくれないはずはないでしょう。
だから、数字が苦手なので、というのは、完全な逃げですね。
そういう会社で、業績のいい会社はあまり知りません。
たとえ、業績が良くても、ず~っと業績のいい会社で、そのような社長は知りません。
業績がず~っといい会社の社長は、やはり数字を見ています。計算しています。結構緻密に。
何が言いたいのか?
すなわち、月次決算、試算表を見て欲しい、数字を見て欲しい、ということです。
それさえすれば、業績は良くなっていくからです。
社長が本気で見れば、ということですが。
これも考えてみれば当然のことですね。
社長が、本気で数字を見て、「こういうふうにしていきたい。」と思ったら、実行していけばいいのです。
社長であれば、実行できるのです。
社長が会社を、こういうふうにしよう、と言って、それが動かなければ会社ではないですよね?
社長が本気で、そう思って言えば、必ず動くはずです。
動かないとしたら、社長が本気でない、ということです。
月次決算や試算表というのは、まずはそのように使って欲しい
ですね。
では、社長は、どんな風に試算表を見ていくのか、それを来週以降考えてみましょう。
編集後記
先週5/14は、東京御茶ノ水で「リース会計・税務」のセミナーをしてきました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございます。
急に寒くなったせいか、鼻がグズグズしており、お聞き苦しかった点があるのではないかと思いますが、申し訳ありませんでした。
それにしてもセミナーが終わって、たくさんの質問にならんでいただき、ありがとうございます。
皆様の関心が非常に高いこと、また、熱心に勉強されていることに感心しました。
リース会計・税務の改正は、まだまだ始まったばかり。
実務的にはいろいろと不明な点もありますが、事例が増えてくれば徐々にやりやすくなっていくのではないかと思います。
このメルマガでも、参考になる事例などがありましたら、また取り上げていきたいと思います。
リース会計について、ご質問やこうするといいのでは? という事例がありましたら、是非、お寄せいただければと思います。
また、セミナーに来られなかった方にも、わかりやすいようにリース会計・税務のカンタン解説(特別レポート19ページ分)を、
下記(当社HP)に載せていますので、よろしかったらダウンロードしてください。
⇒ https://www.tm-tax.com/information/topics/index.html
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