実践!社長の財務
1人あたり粗利はいくらが妥当か?【実践!社長の財務】第243号
2008.06.30
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
いつもこのメルマガを書く時は、最初に最上部の日付を直します。
今日は、6月30日なんですね。
今年前半の最後の日です。もう半分終わった、ということですね。
後半に入る前に、今年の目標は何だったのか...? その進捗状況はどうか、考えてみるのもいいですね。
目標が達成できない理由の最たるものは、「立てた目標を忘れてしまう」ということなんですから...
知っていましたか?
ということで、今年の目標、再度確認してみましょう。
本年後半も、「実践!社長の財務」よろしくお願いします。
1人あたり粗利はいくらが妥当か?
先週は、生産性=1人あたり粗利益を、高めよう、というようなお話をしました。
そこで、1人あたり粗利益は、どの位を目指すのか、という指標を是非、持っていて欲しいと思います。
先週の話では、人件費は、粗利の50%が目安、というようなことを書きました。
したがって、御社の平均人件費が、年500万円であれば、500万円×2倍=1,000万円/年 の1人当たり粗利が必要になってくるということですね。
当然、平均年齢が高かったり、役員さんなど、人件費の高い方々が多い会社であれば、必要な1人あたり粗利も高くなっていきます。
注意しなければいけないのは、先週も書きましたが、上記で計算された1人あたり粗利は、 全社員(従業員・役員)全員について必要な1人あたり粗利です。
決して営業マンが目標にすべき粗利ではありません。
たとえば、平均の給与が500万円ということは、法定の福利費や福利厚生なども入れれば、1.2倍 600万円位の人件費になります。
また、5人に1人間接人員がいれば、その25%増し(4人の直接人員で1人の間接人員をカバーする)になり、
600万円×1.25 =750万円ということになります。
すなわち、1人当たり500万円といっても、営業マン(直接人員)1人当たりの人件費は、750万円 1.5倍になるということですね。
冒頭の人件費は粗利の50% ということに戻れば、営業マン1人あたりでみれば、750万円×2倍= 1,500万円の粗利を稼いで欲しい、ということになります。
営業マンの給与からすれば、
1,500万円 ÷ 500万円 = 3倍 と
バッチリ、給与の3倍稼げに、なりますね!
まあ、先週言ったことを、検算してみたわけですが。
ご納得いただけるでしょうか?
会社全体としてみて、1人あたり粗利1,000万円 というのは標準的な額かも知れません。
もちろん、社員の給与水準や業種などにもよりますが。
これをどれくらい目指せばいいかということについて、
私は、
中小企業の目標 1,200万円
高収益企業 1,500万円以上
上場企業レベル 2,000万円以上
と言っています。人によって見方も違うかも知れませんが、上記数値はいい線だと思います。
是非、御社の数字と見比べてみてください。
編集後記
週末は雨ばかりですね。まあ梅雨ですからいいですけど。
したがって、日曜日などは全然出かけず、2週連続家にこもったままという、ちょっと不健康な週末になってしまいましたね...
皆様はいかがですか?
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