実践!社長の財務
売上高と固定費 両面から検討する【実践!社長の財務】第244号
2008.07.07
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
先週、久々に「リース会計」のセミナーをやりました。
4月から会計・税法が変わり、3ヶ月も経ちましたから、少々セミナーとしては、活きがなくなってきましたね。
といっても今週もまた、今度は松山の方でセミナーをやります。
まだまだ、細かい会計処理はこれからですので、引き続きリース会計については学んでいなかないといけないですね。
ただ、やはり改正の影響で、リース契約は前年比20%くらい落ち込んでいるようですね。
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう。
売上高と固定費 両面から検討する
経常利益10%を目指すために、まずは粗利を高めよう、という話を、ここ数回してきました。
そのためには、経常利益10%から逆算してみることをお奨めします。
逆算するには、前提がいりますが、
1.売上高を前提にする
2.固定費を前提にする
この2つを検討してみる必要がありますね。
すなわち、
経常利益 = 粗利益 - 固定費
粗利益 = 売上高 - 売上原価
この2つの単純な式を、よく吟味することです。
まず、売上高を前提にすると、
すなわち、当社の今期の売上は、どう頑張っても ○○○○○万円である、というところからのスタートです。
粗利益は、先週、先々週に話したので、割愛して、売上が決まれば、粗利益もおおよそ決まってきます。
あとは、経常利益10%にするために、固定費をいくらにしたらいいのか、自ずと計算されるでしょう。
その固定費であげるには、どうしたらいいのか、これを徹底的に考えることになります。
非常に単純な話で、申し訳ないくらいですが、まずは、これをやってみてください。固定費は、固定的にどうしようもなくかかるもの、という観念があるので、意外と真剣に見直していないものです。
年1回でも、2回でも、これをやる価値はあります。
そして、次は、固定費を前提にして考えてみること、です。
当社は、削減しても、どうしても○○○○万円の固定費はかかる、というところからのスタートです。
これも粗利益率は、もう十分吟味したものとして割愛しますが、
当社は□□%の粗利率だとしたら、
固定費 ÷ 粗利率 = 上げるべき最低売上高
が算出されます。これは、損益トントンの売上高、すなわち損益分岐点売上高です。
これをもとに、経常利益10%の場合の売上高を計算してみてください。
その売上高が、獲得すべき売上高です。
これを、いかにしたら達成できるのか、全社をあげて考えていくことになります。
本当に、単純な計算式なのですが、経常利益10%という高収益体質になるには、この計算式の結果による数値を、タタキ出さないといけないわけです。
本当に無理な数値でしたでしょうか?
少しでも無理と思わなければ、御社も高収益会社の仲間入りすることが可能なのです。
そして、それを細部に落として、どの部分をどうしていったらいいのかを、社員全員で検討しつつ、実現可能な目標にしていく。
このような地道な作業の積み重ねが、高収益会社になる道だと思います。
単純計算ではありますが、是非、売上高前提、固定費前提の両面から計算してみてください。
編集後記
今日は七夕・小暑ということですが、確かに先週から急激に暑くなってきましたね。7月ですし、企業の夏休みも会社によっては、そろそろ取り始める頃ですね。夏休みの予定というのは、早く決めていないと、あっという間に過ぎてしまう...そんな気がしますが、皆さんはもう、予定決めていますか?
私は...まったく、考えてませんでした...今年は。
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