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実践!社長の財務

期日を決める【実践!社長の財務】第263号

期日を決める【実践!社長の財務】第263号

2008.11.17

皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。

12月の税制大綱に向け、自民党の税制調査会の議論が始まっています。(それにしても、いつも始まるのが遅いと思うのですが...)

今年の目玉は、追加経済対策で出された、過去最高の住宅ローン控除や、証券優遇税制の延長などが目立ちますね。
 
それと相続税については、抜本的な計算方法が変わる、というのが注目されるところです。法定相続分による計算方式から、遺産を取得した各個人ごとに計算する方式に変わっていくことになります。

法人税や消費税は、中期プログラムとして、消費税率のアップ、法人税率の下げ、が盛り込まれそうです。中小企業向けの軽減税率は、この2~3年特別に引き下げてくれそうですが。
 
その中期プログラムの中に、所得税の最高税率を再び上げる、というものが入っていましたが、これはどうなのでしょうか?

せっかく数年前に税率が下がったのに、また上げるとは...頑張って働いて、収入が多くなってきた方の、働く意欲をそいでしまうのではないでしょうか?これは私は良くないと思いますね。

ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう。
 

期日を決める

最近、やっている仕事で多いのは、月次決算を見直していく仕事です。

まずは、会社に関与すると、そこから始めていきます。
会社の現状の姿を、正しく、タイムリーに出して、活用している会社が、非常に少ないのです。

ですから、まず、そこからやります。

その中でポイントになるのは、期日を決めること、です。
どのように会計処理をしようか、どのようなデータを出そうか、というのも、もちろん重要ですが、

まずは、期日を決めることが、最も重要だと思います。

何の期日かと言えば、月次決算を経営者に報告する期日です。
 
「月次決算を、いつ出すのですか?」と聞くと、決まっていない会社が、非常に多いんですね。

これは経理担当者が、期日を決めて仕事をしていない、ということもありますが、むしろ、経営者や管理者が、いつまでに出してくれ、と決めていない、要請していないことの方に、問題があります。

経理担当者としてみれば、そんなに急いで必要としていないのであれば、月間のスケジュールの中で、スムーズに業務が流れることを第1に考えて、仕事をしていくものです。

ですから、経営者や管理者が、月次決算を早く出してもらいたいと思ったら、まずはそれを要請することが、最も大事なことなのです。

経営者が、そのデータを必要としているのであれば、経理担当者は大抵の場合、それに向けて、努力をしてくれるはずです。

もちろん、物理的に不可能なこともありますが、経理担当者でできる努力はしてくれるはずです。
(これすらしてくれないというのは、経営者や管理者と、経理担当者の間に、信頼関係ができていないのが、原因です・・・)

経理担当者で、できないこと、たとえば、取引先への要請、場合によっては社内の他部門に対する要請、などは、経営者や管理者がバックアップしてあげればいいのです。

月次決算を早くして、有効に活用するには、まずは、それが必要である、ということを、認識することです。

そうでなければ、経営者も、経理担当者もモチベーションが上がりません。

その上で、いつまでに必要なのかを明確にすることです。
そして、そのための方法を考える、工夫をすることです。

これだけで、かなり月次決算を早くすることができると思います。

さらに早くしていくには、他部門の協力を得たり、システムを活用したり、無駄な業務を省いたり・・・いろいろやっていくことができるでしょう。

そんなお手伝いを私どもは、しております。

私どもでは、これを「月次決算3S」と言っています。

スピーディー、シンプル、正確・・・1つだけ漢字でカッコ悪いですが(笑)

の3Sです。この3つが月次決算にとって重要、ということです。

是非、月次決算を期日に出して、有効活用して欲しいですね。

編集後記

先週末は、東北(宮城→福島)に行ってきました。コートを持っていかず、失敗したなと思っていたら、意外と暖かったので、助かりました。

まだまだ、紅葉の最後が残っているところもあり、たまには、そんな山の中をドライブするのもいいものですね。途中で食べた牧場のアイスクリームがおいしかったです。

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