実践!社長の財務
P/Lでコツコツ儲けるか、B/Sで一発勝負で儲けるか?【実践!社長の財務】第295号
2009.06.29
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
先週書いた、追加経済対策での贈与税の500万円非課税枠追加ですが、次のような質問がありました。
「息子が家を建てようと思っているので、贈与をしてあげたいが、500万円の追加は、父母それぞれから、500万円ずつできるのか?」
ということでした。
確かに、相続時精算課税では、父母それぞれから、2,500万円あるいは3,500万円(住宅資金の場合)の贈与を受けることができますが、今回の非課税枠追加については、今年および来年で合わせて500万円ということになります。
父母から各500万円で、1,000万円無税でもらえるということではないですので、ご注意を。
ということで、早速「実践!社長の財務」いってみたいと思います。
P/Lでコツコツ儲けるか、B/Sで一発勝負で儲けるか?
週末は、私のビジネスの元上司で、現在はビジネススクール(大学院)で教えている方の特別講義を受けてきました。
ある上場企業を取り上げて、数値分析などもしながら、ケーススタディをしたのですが、久々このような勉強は刺激になりました。
普段の狭い視野が、世界を相手にする上場企業のケースなどをやると途端に広がってきますね。
そこでのディスカッションは、冒頭の「P/Lでコツコツ儲けるか、B/Sで一発勝負で儲けるか?」みたいな話になりました。
曰く、P/Lでコツコツ儲けるのは、「貧乏父さんモデル」、B/Sで一発勝負で儲けるのは、「金持ち父さんモデル」という話しになりました。
多くの日本企業は、当然のことながら、「貧乏父さんモデル」ですよね...
日本人の資質から言っても、一生懸命努力して、コツコツと内部留保を積み上げていく...それが美徳と多くの人は考えていると思います。
しかし、最近の企業は、それこそロバート・キヨサキの本などの影響もあり、お金に働いてもらう、しくみで儲ける、楽して儲ける、みたいなビジネスを目指す傾向が強かった、ような気がします。
今回のケースの企業も、財務構造を分析していくと、それに近い企業です。
P/Lではあまり利益が出ていない、しかしB/Sでは、資金調達を様々工夫して、莫大なお金を調達する。
それを、有望な企業やビジネスに投資をして、様々な相乗効果を生む仕掛けを作りながら、リターンを得ていく。
これを壮大な構想のもとに、もの凄いスピードで実行している企業です。かなり無謀とも思われることも、乗り切ってきているが、市場の評価は上がったり、現在は下がったり...
そんな企業です。上場企業で名前も知れてますから、皆さんも想像が付くかも知れませんね。
(これだけで、ピンと来た人、メールください。笑)
元上司の教授曰く、今のようなビジネスの世界が大転換する時代には、B/Sで儲けるような、革命児もありなんだ、みたいなことは言っていました。ただし、結末は織田信長的になるかも知れないが...ということですが。
しかし、このメルマガ読んでいる方なら、わかるでしょうが、時代を変える革命児は必要かも知れませんが、やはりビジネス、生き方としては、P/Lでコツコツ儲ける「貧乏父さんモデル」がいいですね。
確かに、「貧乏父さんモデル」かも知れませんが、これをコツコツと時間をかけて継続していくことによって、結果的には、「金持ち父さんモデル」を大きく上回る、「継続する金持ち企業」になっているはずだ、と、今回の授業を受けて、逆にそう強く思いましたね。
編集後記
先週体重の話を書きましたが、こういうことは意外と反応があるようですね。(笑)
15キロもダイエットした方から聞いたのは、食事はほとんど制限しなかったけれど、毎週末に38キロ歩いて15キロも痩せたということでした。
ウオーキングってそんなに効果があるんですかね...ビックリしました。
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