実践!社長の財務
会計参与の現状は?【実践!社長の財務】第314号
2009.11.09
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
新たな政府の税制調査会、着々と議論を積み重ねているようです。
まだまだ、来年度税制改正の概要は見えてきませんが、例年と同じように、12月中旬には首相への答申を行なう見込みだそうです。
少なくとも特殊支配同族会社(一人オーナー会社の役員給与の損金算入制限措置)の規定については、廃止して欲しいですね。
この制度が適用されている黒字法人数は、93,000社、税額にして672億円(平成19年度)もあるそうです。
結構な額ですが、やはり理不尽な税制だと思いますので、廃止が妥当だと思います。
ということで、本日も、実践!社長の財務いってみましょう!
会計参与の現状は?
先週、会計参与の話をしましたが、会計参与の導入状況に関する実態調査が、中小企業庁から発表されていますので、参考までにご紹介します。
以下は、平成20年度の調査で、2009年3月に発表されたものです。
●会計参与の導入状況(回答5,064社/アンケート15,000社)
・導入している 390
・今後導入予定 71
・周囲の状況を見て考える 577
計 1,038
・制度を知らなかったので検討していない 1,757
・導入は考えていない 1,165
・制度に関係ない 866
・その他 243
導入する意志のある会社は、上の3つで、全体の約20%ということになります。
正直、意外と多いんだな、という感想です。
4番目の「知らなかった」という会社が最も多いので、もう少し知名度が上がってくると、導入しようという会社はもっと増えてくるのではないかと思います。
●会計参与を設置した理由
・金融機関等に対する全般的な信用力を高めたい 45.8%
・顧問公認会計士・税理士からの要望 26.6%
・取引先企業の信頼を得たい 19.8%
・先進的な取り組みをアピールしたい 9.1%
・金融機関の会計参与設置会社向け融資の利用 6.1%
・その他
やはり、会計参与の立法目的どおり、金融機関や取引先企業からの信頼度を高めるため、というのが多いですね。
非上場企業でも、会計参与を設置することにより、上場企業並みの会計が担保されますから、やはりその信用力は絶大になる、それをアピールしたい、ということでしょう。
もちろん、対外的な信用力だけでなく、会計を正しくしていくことで、内部からも企業力は高まっていくことになります。
会計参与の導入状況、御社は上記のどこに入りますか?
ご意見などあれば、お聞かせください。
編集後記
先週から、週末は住宅展示場回り?をしています。昨日は、立川。さて、来週はどこへ? 皆様のお近くの展示場でお会いできるといいですね!
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