実践!社長の財務
固定費の増加を警戒する【実践!社長の財務】第329号
2010.02.22
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
先週から、いよいよ確定申告の受付が始まりましたね。
当事務所でも、毎年一番忙しい時期になりますが、今年は少しは楽になるのではないか、と思っています。
というのも、電子申告をする環境が整ってきたからです。
電子申告ソフトや国税の受付対応も良くなってきました。
そのようなこともあり、うちの事務所では、今年は100%電子申告をしよう、ということでやっています。
まだまだ3週間もある、と思っているとあっという間に期限になってしまいますので、是非、皆様も早めに確定申告をやってしまいましょう。
ということで、本日も、実践!社長の財務いってみましょう!
固定費の増加を警戒する
固定費とは、人件費や家賃など、売上があってもなくても、毎月必ず発生する経費のことです。
販売費および一般管理費に属する科目の多くは、固定費だと思います。
営業外費用でも、支払利息などは、毎月必ず発生しますから、これも固定費です。
また、減価償却費などは、過去に購入した資産を経費化していくものなので、お金は出ていきませんが、費用として計上されますので、これも固定費です。
この固定費は、名前のとおり、一旦発生し出したら、固定されて毎月必ず出てくることになります。
人を雇えば、毎月必ず給料が発生します。
設備を購入すれば、毎月必ず減価償却費や管理費が発生します。
リースで資産を導入すれば、毎月リース料がかかります。
営業所を出せば、家賃や水道光熱費、通信費などが毎月かかります。
便利なサービスを依頼すれば、毎月外注費や委託費が発生します。
このように、あるとすごく便利になるとか、楽になるとか、効率が上がるから、導入しよう、という反面、確実に固定費が増えていくのです。
これは、ほっておくとすぐに増えていく性質があります。
あれば便利、効率も上がり業績も伸びる、という幻想のもと導入して固定費だけ増えた、というケースは枚挙に暇がないのではないでしょうか...?
一旦増えたら、簡単には減らないのですから、固定費の増加には必要以上に警戒しないといけません。
以前にもこのメルマガに書きましたが、固定費の増加を防止するには、
「本当に必要か?あったら便利、という程度ではないのか?」
という質問を自問自答する、あるいは購入依頼をしてきた部下に質問する、ということが効果的です。
できれば、この質問を3回くらいして、それでも必要というのであれば、初めて導入する、購入する、というようにした方がいいのではないでしょうか。
また、定期的な固定費の見直しをすることも重要です。
知らず知らず増えてしまった固定費を、定期的に見直して、これは本当に必要なのか? ということで、必要のないものをできる限り減らしていく、ということを月次の会議などでやっていくことです。
このように、導入時、あるいは定期的な見直しによって、固定費の増加を警戒していくこと、これを継続していくことで、無駄な経費を増やさず、収益率の高い、筋肉質の経営をしていくことが可能になっていきます。
編集後記
冒頭の続き・・・
とは言え、いつも一番最後になるのが、自分の申告です。
人の申告ばかり見ていると、自分のは、後でいいやと、いう気分になってしまうんですね...今年は早くやろうかな...
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