実践!社長の財務
時間当たり採算【実践!社長の財務】第338号
2010.04.26
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
早いもので、もうGW前の週となってしまいましたね。
とてもGWらしい気候には思えないのですが...
景気も含め、もう少し暖かくなるといいのですがね。
ということで、本日も、実践!社長の財務いってみましょう!
時間当たり採算
京セラのアメーバ経営というは、本当に独特な、オリジナルなシステムだと思います。
組織を、アメーバと呼ばれる少人数の単位に分けて、そのアメーバがあたかも1つの会社であるかのような活動、経営を行なっていくのです。
一般の会社でいう、単なる部門や事業部とは、かなり違っているなと思います。
そのアメーバで管理する指標は、部門利益ではなく「時間当り」と呼ばれている、時間当りの付加価値です。
時間当りの付加価値がいくらであるかによって、各アメーバの評価を行なうのです。
これは、各アメーバの生み出した付加価値を、そのアメーバの総労働時間で割ったものです。
そして、その最大の特徴は、人件費を引かないところの利益を元にして、時間当りを計算することです。
なぜ、人件費を引かない利益をベースにするのか?
それは、アメーバは小集団ですから、人件費を明らかにすると各人の給与が見えてしまうからです。京セラは当然、数字は社員全員にオープンにしていますが、人件費だけはオープンにしていないそうです。
これは多くの会社でも、そうだと思います。
やはり給与というのは微妙なもので、いかに給与制度をきちんと作っていても、自分と他人との給与の差は気になるものです。
変な思いを生まないためにも、給与だけはオープンにしない方がいいと思います。
その上で、給与を引かないところで、時間当りの付加価値を出せば、大体の時間当りの給与はわかるでしょうから、各アメーバがどの程度の採算性があるかは、わかるはずです。
自分のアメーバは、時間当たりいくらの付加価値を生み出しているのか、それは人件費をまかなって、あまりあるものか、
これを採算性の基本にしているわけですね。
利益の管理に、時間の管理をあわせた、大変わかりやすく改善につなげやすい指標だと思います。
編集後記
最近は、ウォーキングをあまりしておりませんでしたが、ある本を見て(立ち読みで)、昨日は1時間弱歩いてみました。
その本によると、歩くことは、非常に頭を活性化させる、様々な悩みを解決する、そして健康にもいいし、何より続けやすい、というようなことが書いてありましたね。
歩くことにも、集中することが大事だそうです。
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