実践!社長の財務
付加価値を追及する【実践!社長の財務】第341号
2010.05.17
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
今日は、気持ちのいい朝ですね!
今日は、時間がないため、早速、本文に入ります。
ということで、本日も、実践!社長の財務いってみましょう!
付加価値を追及する
先週は、アメーバ経営の採算表について、お話しました。
最終的には、差引売上という付加価値を求め、そこから時間当りという指標を算出しています。
いくつかの特徴は、先週書きましたが、ここで一般の原価計算と大きく違うのは、アメーバ経営は原価を管理するものではなくて、
付加価値を追及するものだ、ということです。
一般の製造業では、標準原価などを使って、定められた原価の中で製品を作り、いかにその原価を守るか、ということに主眼が置かれます。
ところが、アメーバ経営では、原価をターゲットにするのではなく、生産高と付加価値に目標が置かれています。
まさに、売上最大、経費最小を、各アメーバで実行することにより付加価値をあげていくことを、目標とするわけです。
原価だけ見ていればいい、というわけではないのです。
これが大きな特徴ですね。
これを各アメーバ、部門がやってくれれば、当然、会社全体の業績も良くなっていくだろうことは、容易に想像がつきます。
さらにアメーバの採算表では、仕掛品が考慮されていません。
これは、製品を完璧に作り上げ、お客様に出荷できる状態にしてはじめて価値が認められる、仕掛品の状態では価値は認めない、という、厳しい姿勢を表しているものです。
仕掛品を計上するということは、そのものに価値を認め、付加価値を上げることになるからです。
一般の会計とは、ちょっと違った考え方になりますね。
私のお客様でも、在庫を考慮しないで、店別損益を出している小売チェーンの会社があります。
それも、やはりアメーバ経営と同じ考えですね。
商品は仕入れた時点で、すべて仕入に計上する、ということです。
在庫のままではだめで、売らなければ価値は認めない、ということですね。
これはキャッシュフロー経営にもつながっていくものです。
そのような厳しい考え方をしているため、各店舗とも効率の良い経営をしており、とても伸びている会社です。
もちろん、会社の決算においては、在庫や仕掛品は計上しなければなりません。
これはアメーバ経営でも、先の私のお客様でも、当然やっています。
ただし、管理会計における部門別損益を計算する上においては、
在庫や仕掛品というのは、どういうものなのか、
今一度、考えてみる必要も、あるのではないか、と思います。
編集後記
今日はこれから仙台方面に出張です。月1回行ってますが、楽しみです。
とは言え、最近はほとんど日帰り、たまには泊まってくるのもいいのですが、どうも前後にいつも余裕がないのが、ちょっと残念...。
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