実践!社長の財務
補助科目の活用【実践!社長の財務】第355号
2010.08.23
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
民主党の代表選が賑やかになってきましたね。
早く決着をつけて、山積する問題にどんどん取り組んで欲しいところですが...9/14までは、ちょっと長過ぎますね!
ということで、本日も、実践!社長の財務いってみましょう!
補助科目の活用
先週に引き続き、科目設定についてです。
次に科目設定の要素で検討するのは、詳細な分析用の科目です。
これには通常、補助科目(内訳科目)や取引先コード(そのような機能があるソフトの場合)などを使います。
この補助科目の設定方法で、ずい分と業務が効率化されたり、
経営判断に有用な情報を得る、ことができます。
まず一般的なのは、残高管理ですね。
掛金や買掛金、未払金、貸付金など、相手先ごとの残高や、増減の内容を管理するのに使うことができます。
いわゆる「台帳」的な使い方ですね。
受取手形などは、決済月ごとに補助コードをつけることにより、その月に決済すべき手形金額を把握し、資金繰りなどに活用している会社もあります。
さらには、内容別の残高管理です。
代表的なのは、預り金です。
源泉所得税、住民税、健康保険料、厚生年金保険料など、内容ごとの残高を把握して、支払時の仕訳をするのに役立てます。
また、損益計算書科目に補助コードをつけるのは、経費管理や経費削減を目的としたケースが多いです。
広告宣伝費などは、どの媒体、どの販促方法にいくら使っているのかを管理し、その効果と比較したりします。
交際費や会議費、旅費交通費などは、営業マンごとに補助コードを付け、その使用状況をチェックします。
管理費的なもの、たとえば、通信費や消耗品費、コンピュータ関連費、水道光熱費、支払手数料などは、その内容ごとに補助コードをつけて、経費削減に役立てたりします。
税務管理的な面で、補助コードを活用しているケースもあります。
交際費や会議費の中身を、5,000円以内の社外飲食費、5,000円超の飲食費と分けたり、ゴルフ代や接待後の交通費を補助コードで分けたりして、税務否認すべき部分を管理することもあります。
さらには、福利厚生費や交際費や通信費など、消費税の課税・非課税が混在する科目について、その区分を補助コードで取っているケースもあります。
また、消耗品費などは、少額減価償却資産などの処理をやりやすくするために、10万円未満の備品、20万円未満の備品、30万円未満の備品などと補助コードをつけて、決算・税務処理をやりやすくしておく方法もあります。
以上、まだまだ様々な補助科目の活用方法があると思いますが、それぞれの目的に応じて、いろいろ創意工夫してみると良いと思います。
面白い活用方法があれば、是非、教えていただければ嬉しいです!
編集後記
まだまだ残暑は続きそうですが、いよいよ8月も1週間ちょっととなってきました。子どもの頃はずい分長く感じた休みでしたが、ずっと働いているせいか、本当に1ヶ月は短く感じてしまいますね。子どもたちは、夏休みの最後を飾るべく?北海道に行きました(羨ましい!)
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