実践!社長の財務
部門共通費の負担について【実践!社長の財務】第361号
2010.10.04
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
いよいよ10月に入りました。
10月からは、税務の大きな改正で「グループ法人税制」がスタートします。
100%グループ内での譲渡損益を繰延べたり、同グループ間での寄附金が、寄附側は損金不算入、受ける側は益金不算入などの取扱いになります。
その他にも100%子会社からの配当は、全額益金不算入になるなど、100%グループ法人については、様々な新しい規定が設けられています。
今一度、100%グループ関係がある法人があるかどうか、ある場合は、どのような問題がありそうか、検討してみる必要がありますね。
ということで、本日も、実践!社長の財務いってみましょう!
部門共通費の負担について
先週、部門別損益は、粗利までは良く見ているが、営業利益のレベルになると、なかなか各部門では活用されていない、ということを書きました。
それは、営業利益が、自分たちの行なった活動の利益として、実感できない、というところに原因があると思います。
独立した店舗や営業所であれば、そこでかかる人件費や家賃、水道光熱費から消耗品まで、自部門で使ったことが明確にわかります。
しかし、同じフロアでいくつも部門がある場合は、多くの経費は、一定基準にしたがって按分されることになり、自分たちが使った経費として、実感がわかない、切実に感じない、というところに原因があるのではないでしょうか?
自分たちの人件費や、交通費、会議費、交際費などは、自分たちが使ったものとはっきりわかりますから、これらは問題ありません。
経費精算などから、きちんと集計できるようにしておけばいいです。納得性がありますので。
問題は、共通費の按分です。
これは多くの場合、経理部門や上の方々で決めてしまってから各部門に通知される、あるいは、通知もなく勝手に入っているということが、多いようです。
これが問題ですね。
勝手に決められたものを、「君たちの経費だ」と言われても実感がありませんし、時には反発心も出てくるでしょう。
ですから、共通費については、これは自分たちが負担すべき経費なんだ、ということを納得してもらう必要があるのです。
そのためには、共通費の按分方法、負担割合の決定については、各部門が参加すべき、と思います。
各部門を「経営」する代表者が集まって、共通費をどのように負担するのか、これを話し合って欲しいと思いますね。
これをすることによって、部門だけではなく、会社全体のことを考えることにもなりますから。
そのようにして決めた共通費の負担というのは、各部門の認識や真剣さが、まったく違ってくるものです。
なにしろ、自分たちで責任を負うと決めたのですから。
編集後記
上海に行ってきました。今問題になっていることは、ビジネスの場ではまったく気にならなかったですね。
万博は、とにかく混んでました。ほとんどの館が2時間以上の行列。日本館、日本産業館とも3時間以上...結局見たのは日本産業館だけ。まあ、人気があったので安心しましたが。
とにかくいろいろ歩き回って、外観は見て来ましたので、各国各館の雰囲気はいろいろ味わってきました。
来ている人は、感じとしては95%以上中国人ですね。欧米人チラチラ、日本人は本当に少ないような気がしました。
あと、1ヶ月。10月はお別れイベントがいろいろあるようです。
でも、もうちょっと入るのは厳しい感じがしますね。ラスト1週間は予約制のようです。
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