実践!社長の財務
部門別損益の活用法【実践!社長の財務】第362号
2010.10.11
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
先週は、10月よりグループ法人税制が始まった旨、お伝えしました。
同時に、清算課税についても、10月より変更になっています。
今まで、会社を解散-清算した場合には、財産法的な課税が行なわれていました。
すなわち、残った残余財産について、それが資本金や課税済みの利益積立金を上回る場合に、その上回る部分について清算課税が行なわれていたのです。
10月以降解散した場合は、その考え方が大きく変わり、一般の事業年度と同じように、損益法的な課税が行なわれるようになります。
これにより、たとえば子会社が解散して、親会社が有する債権を放棄した場合、残余財産がなければ、今までは課税されませんでしたが、
今後は、その債務免除益について課税されることになります。
ただし、改正による過度な税負担を緩和するために、残余財産がないと見込まれる場合は、期限切れ欠損金(欠損金の繰越は7年です)を、課税所得から控除できるなどの措置が採られています。
子会社の整理、解散などを考えている場合は、より注意が必要ですね。
ということで、本日も、実践!社長の財務いってみましょう!
部門別損益の活用法
部門別損益は、毎月会議などで検証してこそ、活きてきます。
まず、毎月の実績を年度計画と比べてどうなのかを、検証します。
計画実績対比ですね。これは、やっている会社も多いと思います。
重要なのは、次月の予定です。
先月まではこうでした。計画と比べるとこのような状況です。
原因は、こうこうです・・・というのが、多くて4割ですね。
残りの6割以上は、先月までの結果を受け、今月はこのようにしていきます、ということを考え、表明することです。
これを部門のリーダーに行なってもらいます。
ですので、作成する部門資料は、先月までの年度計画に対する実績対比と、
今月の元もとの年度計画の数値、そして先月までの実績を踏まえた「今月の予定数値」を出してもらいます。
この「今月の予定数値」というのが、重要です。
年度計画というのは、マスタープランで、それを達成することが重要ですが、これはあくまで、年度の始まる前に立てたものです。
すなわち、期の進行とともに、状況は変わってきているのです。
また、先月までの数値も、計画とは違ってきているはずです。
その状態を受け、今月は今月の「予定」を立てる必要があるのです。
先月までが、年度計画の目標に達成していなければ、それを取り戻す必要もあります。
それらのことも踏まえ、常に毎月、毎月、新たなプラン、予定を立てて行かなければならないのです。
これを各部門のリーダーにやってもらっているかどうか?
これが計画達成度合いの差となって、表われてくるでしょう。
是非、年度計画とは別に、毎月の予定数値を立ててみてください。
編集後記
3連休後半、東京はいい天気になってきましたね。すっかり秋らしく涼しくなってきて、何となくどこかにブラブラと行きたい感じですね。
でも、今日はちょっとこもって、月1回発行しているニュースレターの執筆や、明後日の会計講座の準備をしないと、って感じですね...。
今日も頑張っていきましょう!(自分に対して鼓舞!)
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