実践!社長の財務
売上最大、経費最小を実行する【実践!社長の財務】第371号
2010.12.13
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
今年の税制改正大綱、迷走していますね。
法人税率5%下げの財源がみつからず、何でもかんでも、という感じです。何か1本筋の通ったものがない、という気がします。
このままでいくと、高額所得者にしわ寄せがかなり行きそうです。頑張って稼いでいる人に、仕打ちのような、そんな税制では日本に希望が持てなくなってしまうような気がして、心配です。
14日の大綱の決定も、16日以降に延びるようで、まだまだ着地不透明です。
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう。
売上最大、経費最小を実行する
このメルマガでも、「稲盛和夫の実学」という本を取り上げ、半年くらい、その内容を私なりに解説していた時期があります。
1年前だったと思います。
その中に、利益を上げるための原理原則の方法がありました。
それが、「売上を最大にして、経費を最小にする。」
ということです。
本当にシンプルな言葉ですね。でも、この言葉の中に、企業が利益を上げるための活動の、すべてが入っていると言ってもいいと思います。
各人、各部署が、売上を最大にするには、どうしたらよいかを考え、また、それとは別に、経費をいかに最小にして、活動ができるかを創意工夫して実行する。
決して、売上と経費は連動させない。
むしろ、売上が増えても経費が減るくらいのことをやる。
これを、全社でやっていけば、結果として利益が出てくる、ということです。当然、そうなりますね。
ところが、なかなか現実にはそれができないのです。
私が、セミナーでその実行のためのシート、「重点項目シート」というのを、紹介しています。
各部署が、毎月、売上最大・経費最小を目指すための、シートです。
これを毎月愚直にやっていけば、必ず売上最大・経費最小が実現できる、というものです。
でも、なかなかセミナーを聞いても、実行しないことが多いですね。その時はいいと思っても、実際に会社に導入するには、ハードルが高かったりして、実行できないことが多いのです。
そんな中、私どもの顧問先で、セミナーを聞いていただいて、それを愚直に実行している会社があります。
介護サービスの会社なんですね。
介護サービスの会社で、売上最大、経費最小なんて、そぐわないのでは? なんて思われるかも知れません。
でも、介護サービスの会社であっても、株式会社です。誰も守ってくれません。介護保険があるからといっても、利用者さんがいなければ、ヘルパーさんが頑張ってくれなければ会社はやっていけないのです。
ましてや、介護保険からの入金は、2か月後です。
一般の会社よりも、資金繰り的には、厳しい業種ですよね。
そんな介護サービスの会社が、部門ごとに目標を立て、売上最大・経費最小を、その重点項目シートを使ってやってくれています。
多少、各部門(訪問介護、デイサービス、介護ショップなど)によって、利益率の目標を他の数字に置き換えたりして工夫して、やっています。
そういうことが重要なんだと思いますね。
まず、聞いていいと思ったことは、即実行する。
それを、自社に合わせた形に改良して、使用する。
ただし、シートの目指す効果は変えないで、やり方を工夫する。
こういう創意工夫をしていくことが、経営では大事なことです。
そんな会社ですから、厳しい環境の中でも、何とほぼ無借金経営を実現し、地域NO.1の会社になりつつあります。
これからも、もっともっと応援したい会社ですね。
編集後記
来年の手帳は10月頃に買って、既に決まっていた予定などを書き込んでいたのですが、12月に入り、それをやめてしまいました。Iphoneと、グーグルでスケジュール管理することにしました。これが結構使えるんですね。PCとIphoneで、グーグルのカレンダーが連動していますから、どちらかを直せば同期しているので、あまりストレスがない感じです。
グーグルのTo Doリストにやるべきことなども、入力しておくと、その当日や指定時間前に、携帯にやるべきことなどが自動でメールされてくるので忘れることもありません。スケジュールは手書き、と思っていましたが、今のところ何とかWEBでやっています。
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