実践!社長の財務
震災の資金対策【実践!社長の財務】第389号
2011.04.18
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
震災に関連した融資や資金対策の情報がいろいろ出てきていますね。
今日はそれをまとめてお伝えします。
震災の資金対策
中小企業倒産防止共済の条件緩和
取引先が倒産して、売掛金の回収が困難になった場合に積立掛け金の10倍(最高3,200万円)まで無担保・無利子・無保証で借りられる制度です。
今回の震災で、被災した中小企業が不渡りを出しても、不渡り扱いをしないということが全国銀行協会から出ています。
そのため、不渡りになっても上記の借り入れができないことになってしまいます。
そこで今回省令改正により、「震災で手形の決済が滞った場合」という条件が加わることになります。これにより倒産防止共済から借り入れをうけることができるようになります。
住宅支援機構の特例融資の拡大
地震や火災で損壊した住宅を、再び建設する際の「災害復興住宅融資」について、低利の貸出金利を1%以下に減免する措置が検討されています。
また、震災で損壊した住宅のローン返済が残っているケースも多いため、新規の住宅ローンについては、返済の据え置き期間を5年に延長することになります。
セーフティーネット保証5号融資
全業種対応の緊急融資(5号認定)が、23年3月で終了予定でしたが、災害により9月まで延長されました。
・融資限度:8,000万円(無担保)、2億8,000万円(有担保)通常の保証とは別枠です。
・返済期間:10年以内(据置1年以内)
・金 利:金融機関所定の金利
・保 証 料:0.8%
・条 件:市区町村の認定を受けた中小企業が対象。
以下のどちらかに該当
(1)最近3ヶ月の売上高等が前年同期比5%以上減少
(2)震災時、最近1ヶ月の売上高等が前年比20%減の見込み
災害補償融資
金融機関から事業再建資金の借入を行う場合、保証協会からの保証が受けられます。
・融資限度:8,000万円(無担保)、2億8,000万円(有担保)通常の保証とは別枠です。
・返済期間:7年以内(運転資金)、10年以内(設備資金)
・保証料:0.8%
・条件:直接被害で罹災証明が必要
銀行のプロパー融資
・融資限度:2,000万円~5,000万円
・返済期間:5年~7年
・金利:金融機関所定の金利
・条件:直接被害で罹災証明が必要
政府系金融機関【災害復旧貸付】
(1)日本政策金融公庫(旧国金)
・融資限度:3,000万円
・返済期間:10年以内
・金利:2.25%
(2)日本政策金融公庫(旧中小公庫)
・融資限度:1億5,000万円
・返済期間:10年以内
・金利:1.75%
(3)商工中金
・融資限度:1億5,000万円
・返済期間:10年以内
・金 利:1.75%
※直接被害、間接被害が対象
※罹災証明がある場合、金利マイナス0.9%
いろいろなところから、情報が来ていますが、とりあえず参考までに。
来週からは、通常の「実践!社長の財務」に戻そうと思いますので、ご期待ください!
編集後記
震災の影響でずい分自粛していたことの反動か、最近再開されたいろいろな交流会など、参加者がすごく多いですね。
明日やる私の主催の異業種交流会も、3月中止したせいか、今月は非常に多くなっています。私たちが日本経済を盛り上げていかないと、どんどん日本が落ち込んでしまいますからね。
よろしければ是非!→ http://www.tmbc.co.jp
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