実践!社長の財務
覚悟を決めて赤字にする【実践!社長の財務】第406号
2011.08.15
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
菅さんが辞める雰囲気が出てきました。
雰囲気と言うのも、おかしなものですが...。
でも、このまま次の人を選んでも、大して変わらないのでは? と思ってしまいますね。
政治の制度、そのものを変えないと、また内うちで代表を選んで、その人が日本の総理になってしまう...
この構造を変えてしまうような、変化が起こることを期待しています...
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
覚悟を決めて赤字にする
赤字決算をすると、銀行から借りられなくなる、ということを理由に、粉飾をしてしまう...。
一度それをやると、クセになって、なかなか抜け出せなくなる...そのようなことを、先週書きました。
では、どうしたらいいのか?
当然ですが、赤字であれば、赤字決算をすればいいのです。
それが実態なのですから、実態を正しく表わす決算をしなければなりません。
それが当たり前のことであって、決算で調整して数字を作る、黒字にすることが、テクニックなどでは、決してありません。
どうもそこを勘違いしている人が、多いような気がします。
でも、赤字にしたら銀行から借りられなくなる?
そう思っている方が、多いです。
でも、赤字になったからと言って、即借りられなくなる、ということはありません。
今までが黒字で、たまたま今年は赤字になってしまった、程度で借りられなくなることは、まずないでしょう。
それで、借りられないとしたら、何か別な要因があるはずです。
たとえ赤字になって、債務超過となったとしても、銀行に正直に話をし、相談をし、黒字化の計画を本気で作れば、借りたり、書き換えができたりするのです。
銀行は今現在の数字だけでなく、これからの計画や、経営者自身も見てくれているのです。
もし、借りられなくなったとしたら、借りないでやっていく方法を考えるのです。
自主再建計画です。
資金繰りを改善するにはどうしたらいいか、
回収できていない売掛金を、必死で回収する在庫を極端に絞ってできる体制を作っていく仕入先に話して、支払いを少しずつ猶予してもらう...
もちろん、経費は徹底して削減する、
できることは、たくさんあるのではないでしょうか。
そして、お金が借りられなくて、どうしても資金繰りが厳しいのであれば、銀行に対する返済をストップする、のです。
いわゆるリスケですね。
借りられないのであれば、返さない、リスケのやり方については、たくさんの本が出ています。
これらを参考にすれば、案外簡単にできたりするものです。
もちろん、一時的にストップするのであり、銀行に出す計画書にそって、返済を復活することを、目指さなければなりません。
腹を決めて、真正面からぶつかれば、やれることはたくさんあるはずです。
粉飾をして、黒字にして、偽の安心感を得るよりも、
覚悟を決めて、赤字にして、不退転の本気の気持ちで黒字化を目指していくのでは、
どちらが早く、業績を回復していくかは、容易に想像できるのでは、ないでしょうか?
是非、逃げずに経営に立ち向かっていって欲しいですね!
編集後記
お盆休みですね。私は仕事をしておりますが。
この時期、電車もすいてますし、電話もあまりかかってこない、お客様のところにもあまり行かない、じっくり、のんびりした気分で、オフィスで仕事ができていいものです。でも、やることが結構あって、内心あせっていますが...。
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