実践!社長の財務
ROAを考える【実践!社長の財務】第412号
2011.09.26
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
相続税の増税、今年は見送られましたが、やはり来年度の税制改正では出てきそうですね。そうなると、基礎控除が6割水準に下がって、相続税の対象者が激増しそうです。
昨日は相続セミナーをやりましたが、お悩みの方多いですね。でも相続税で悩むのはまだいい方ですかね。
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
ROAを考える
ROA(総資本利益率)は、先週話した通り、次の算式で求められます。
ROA=経常利益/総資本(総資産)
この算式は、是非、じっくり考えて欲しいと思います。
この比率を上げていくには、どうしたらいいか?
分母は、総資本ですが、会社が利益を上げれば上げるほど、この総資本というのは膨らんでいきますね?
利益を出せば、それは繰越利益剰余金として、純資産の部に加算されていきますから、総資本は増えていくのです。
分母が増えると、どうなるでしょうか?
毎年、同じ経常利益だとしたら、分母が増えていけばこのROAの比率は、下がっていきますよね?
分子は変わらないとしたら...。
ということは、儲かれば儲かるほど、ROAは上がりにくくなっていく、下手すると下がってしまうのです。
経営者が、頑張れば頑張るほど、ハードルが上がっていく、ということです。
儲かって、現金預金が貯まって、本当は良いことのはずなのですが、指標的には悪くなっていく可能性があるのです。
ですから、私は、ROAの数字はあまり気にしない方がいいのかな、と思っていました。
しかし、やはりそれでも、ROAというのは、経営者は高める努力をしていかないと、いけないのでは?と、最近、また思うようになりました。
利益が出て、内部留保が蓄積されて来たら、経営者はどうするのか、それを活用して何をしたらいいのか、将来のために...
やはりそういうことを、経営者は考えなくてはいけないだろうと、思います。
では、内部留保が貯まってきたら、何をしたらいいのか?それはまた、来週以降書いていきたいと思います。
編集後記
連休は高知に行ってきました。うちのお墓は高知にありお彼岸なので、お墓の掃除とお参りと、久しぶりの友達にも会いに行き、充実した2日間でした。たまにはじっくりお墓を掃除すると、先祖を大事にしなくてはいけないなあ、という気持ちが湧いてきて、いいものですね。
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