実践!社長の財務
ROAを分解する【実践!社長の財務】第413号
2011.10.03
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
いよいよ10月に入りました。何か急に肌寒くなってきましたね。クールビズも終わりの会社も多いでしょうから、暑さが去って良かったです。
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
ROAを分解する
ROA(総資本利益率)の続きです。
ROAは、次の算式で求められましたね。
ROA=経常利益/総資本(総資産)
このROAを上げていくには、どうしたらいいかを考えるために、これを次のように分解してみます。
ROA= 経常利益/売上 × 売上高/総資産
分母分子に、それぞれ売上高を掛けて、分解したものです。
2つの分数は、何を表しているでしょうか?
そうですね。左が経常利益率、右が総資産回転率です。
経常利益率は、売上に対する経常利益の率、いかに高い利益率を上げられるか、ということですね。
では、右の総資産回転率の意味は、わかりますか?
たとえば、総資産1億円に対して、年間売上が2億円だとしたら、総資産回転率は、2回転ということになりますね。
持てる総資産を、いかに活用して売上を上げることができたか、総資産の活用度合いを表しているのですね。
この2つ、経常利益率と、総資産回転率を掛け合わせた指標が、ROAということになります。
すなわち、ROAを上げるには、
損益計算書において、高い利益率を上げ、
かつ、
貸借対照表の総資産を、フルに活用して何度も回転させる、
そういう経営が求められるのです。
利益率の追求と、資産をムダなく使い切る、ということです。
損益計算書と、貸借対照表の双方にからんで経営を良くしていく指標であり、
言ってみれば、会社の総合力を計る指標と言ってもいいのではないでしょうか?
その意味で、このROAを指標として経営するのは、とても意義があると思います。
来週以降、さらにこのROAを深堀していきたいと思います。
編集後記
週末は那須の方に、1泊してきました。広~い露天風呂につかり、朝もゆっくり帰ってきて、久しぶりにのんびりした感じですね。まあ、帰ってきてから貯まった原稿書きが大変でしたが...。今年もあと3か月を切りました。頑張っていきましょう!
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