実践!社長の財務
経費節減を先にやる理由【実践!社長の財務】第455号
2012.07.23
おはようございます。
税理士の北岡修一です。
7月後半、私どもの業界では、大きなイベント1週間前です。来週が税理士試験になります。
うちからも何人も受けますが、月末が試験直前というのは慌ただしいですね。
受験する方、最後の追い込み頑張ってください。
でも、一番大事なのはベストコンディションで臨むことですね。
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
経費節減を先にやる理由
会社の業績が低迷したり、赤字になってしまった場合など、まず真っ先にやるべきは、経費節減です。
仕入や製造原価をいかに下げるか、販売費や管理費で下げられるものはないか、外注していたものを内製できないか、など、様々な施策をうって、コストを下げます。
一見積極的な経営者は、経費削減など後ろ向きなことをせず、売上を増やすことの方が大事だ、と言うでしょう。
もちろんどちらも大事ですが、でもどちらを優先するかと言えば、経費削減ではないかと思います。
その理由の1つは、確実に効果が上がるからです。
極端な話、経費削減は、こちらの意志で使わなければいいのですから、確実に効果を上げることができます。
もちろん、その経費を使わないと仕事にならない、ということもあるかも知れませんが、使わなくても何とかなる、という経費であれば、こちらの意志でその分プラスにすることができるのです。
それに比べて売上拡大は、こちらの意志だけではだめで、相手が、お客様が、買ってくれなければ、上げることはできません。
こちらの意志+相手の意志が必要なのですね。
ですから、こちらが上げたい、と思っても、確実に上げることはできないのです。
したがって、緊急に業績を上げたければ、経費削減をすることが一番早いわけです。
そしてもう1つ、効果の高さがあります。
粗利30%の会社であれば、100万円の売上を上げれば、30万円の利益貢献になります。
ところが経費は、100万円減らせば、100万円の利益貢献になるのです。
同じ100万円の努力でも、利益は3倍以上も違うのですね。
だからこそ、まずは経費削減、ということなのです。
もちろん、実際は、どっちか一方だけしかやってはいけないわけではありません。
両方やることになります。
ただ、その効果の確実さと大きさ、ということで経費削減が大きいということを、わかっておいてください。
ただし、経費削減には限度がある、
売上拡大には、限度はない、
ということも、頭に入れておきたいことです。
編集後記
先週は、盛和塾世界大会に2日間行ってきました。
稲盛塾長の世界に冠たる企業になれ、盛和塾ではそれだけのものを開陳しているし、1つの使命ではないかというようなお話がありました。(北岡流解釈です。悪しからず)改めて心に火を付けられる大会でした。
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