実践!社長の財務
日次決算で反省と改善を行う【実践!社長の財務】第481号
2013.01.21
おはようございます。
税理士の北岡修一です。
今週は、週末に税制改正大綱が発表されますね。
政権ができてから、まだ1ヶ月も経っていないのに、よくまとまるなと思いますね。
連日新聞を賑わせていますから、方向性はわかってきましたが、改正案を作る官僚は大変ですね。この1週間は徹夜徹夜で作るのでしょうか...。
やはり政治は、優秀で頑張る官僚に支えられている、という気がしますね。
ということで本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
日次決算で反省と改善を行う
京セラのアメーバ会計システムについて、ある大学の教授から聞いたすばらしい話があるので、紹介します。
その話は、昨日何を食べたか? から始まります。
皆様は、昨日何を食べたか思い出せますか?一昨日は?
そこまで何とか思い出せたとしても、1週間前に食べたものは思い出せませんよね?
人間は忘れる生き物だということであり、決算も同じ、ということです。
月次決算が、翌月10日頃に出たとして、数字が悪いので経営者から、担当課長が怒られる...。
「すみません...。今月は取り戻せるよう頑張ります。」と言います。
でも、担当課長は、40日前から何をしてこうなったのか、よく覚えていませんから、原因はわかっていないのです。
原因がわからなければ、改善できるはずがありません。
しかも、すでに10日が経ってしまっている...。
それで来月もまた「すみません......」となります。
一方、アメーバ経営では、日次ベースで締めを行っています。今日の1日の仕事の結果が、次の日に出ます。
ここに面白い仕組みがあるのですが、実は1日の実績は、その日のお昼12時に、締めているのですね。
ですから、前日のお昼休みの後、13時から当日の12時までの実績が、当日の実績ということになります。
だから、翌朝に数字を出すことができるのです。
さて、次の日に数字が出るのですから、その数字がマイナスだったとしても、前日に何をしてその数字だったか、覚えています。
悔しい気持ちもあります。そこで、すぐに新しい作戦を考えて、次の日に臨むということになります。
どうやったらうまくいくか、などは最初からわかるはずがありません。
仮説を立て、それを実行し、結果を見て、また改善していく、この繰り返しを毎日行っていく、忘れない内に行なっていくということですね。
京セラの社員が、「乾く前に反省しないと定着しませんよ」と言っていたそうですが、本当にそのとおりだと思います。
1カ月間、何も情報を与えず、闇の中で答えを出すことは、誰もできません。
毎日情報が出れば、記憶が残り、悔しいとか、嬉しいなど生々しい気持ちが数字にくっついてくるのです。
この生々しさの差が、大きいのだ、ということを、その大学教授が話されていましたね。
日次で集計することは難しい、と思われるかも知れませんが、毎日の売上くらいは、どこでも集計しているのではないでしょうか?
それに仕入と経費を集計するしくみを考えれば、正式な決算でなくても、実績を集計することはできるのではないでしょうか?
上記のようなことを考えれば、チャレンジしてみる価値はあると思いますね。
来週も、この続きをお伝えしたいと思います。
編集後記
金曜日は娘の通っている音楽高校のオーケストラの演奏会があるというので、見に行ってきました。始まってビックリ。
何とうちの娘がコンマスの席に…聞かされていなかったのでホント、ビックリですね(ちょっと自慢でした。笑)。
でも演奏が終わった後、妻が客席から手を振るので、コンマスなのに小さく手を振っていた・・・やっぱりまだ高校生かな...
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