実践!社長の財務
中小企業の隠れた債務とは?【実践!社長の財務】第505号
2013.07.08
おはようございます。
税理士の北岡修一です。
先週は、伸びるベンチャーということで、1つに「社長の目が輝いている」と書きました。
そうすると、いつも意見を寄せてくれる方から、「社員の目も輝いているよ。」という意見をお寄せいただきました。
ホント、そうですね! もれてました。
社長と同じように、社員の目も輝いている会社は、伸びますよね!
いつもご意見、ありがとうございます。
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
中小企業の隠れた債務とは?
中小企業にとって、隠れた、最大の債務とは何でしょう?
考えてみてください。
そうです。役員退職金です。
中でも、創業者、社長に対する退職金ですね。
社長にとってみれば、自分に対する債務です。
考えてもみなかったかも知れません。
上場企業や、その関連会社や、上場を目指そうという会社であれば、役員退職慰労引当金を積んでいると思います。
でも、一般の中小企業では、自主的に役員退職慰労引当金を積んでいる会社は、ほとんどないのではないでしょうか?
まして、支払い原資を用意しているところは少ないですね。
ただ、節税目的で、生命保険に入って、その流れで役員退職金にあてよう、という会社は結構あると思います。
会社の将来をどのようにするか、わからない会社も多いかと思います。
子供が継ぐのか、社員の誰かが継いでいくのか、最終的にはM&Aみたいな形になるのか、それとも一代で終わりにするのか...。
いずれの形になるとしても、役員退職金というのは、考えておいた方がいいと思いますね。
考えておくのと、まったく考えていなかったでは、ずい分違いますから...。
いくらいいバランスシートでも、ひとたび役員退職金の引当金を載せると、ガタッと悪くなってしまう会社も多いのでは?
と思います。
でも、それが本当の姿なのです。
「辞める時のことなど、考えてやっていないよ。」と言われる社長も多いかも知れません。
でも、辞めるにしても、引き継いでもらうにせよ、そこまで考えて、
十分な財務体質を持つ会社、にして欲しいですね。
その原資も、きちんと考えておくことが、大事だと思います。
編集後記
うちに4か月いたフィンランドからの留学生が、今週帰ります。あっという間でしたね。はじめてなので、いろいろバタバタしましたが、本当にお互いいい経験だったと思います。いろいろ価値観が違うところも学べたのは、良かったです。
今週からちょっと寂しくなりますね。
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