実践!社長の財務
御社は4パターンのどれですか?【実践!社長の財務】第544号
2014.04.07
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
4月に入って1週間、消費増税が騒がれていますが、実際のところどのような影響があるのでしょうか?
デパートなどでの高額品売り場や、自動車販売店などでは、顕著に影響があったようですね。
でも日常品やレジャーなどには、ほとんど影響がないとか。
確かに、消費増税直後に、なかなか高額品は買う気にならないでしょうね。ある程度時間が経ってくると、また、変わってくるとは思いますが。
ということで、本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いいたします!
御社は4パターンのどれですか?
よく、増収増益や増収減益などの言葉を聞きます。
上場企業の決算発表の時などに、よく使われていますね。
増収や減収は、売上高の増減、
増益や減益は、利益の増減、を表わしています。
利益は、税引前の利益を表わしていることが多いのではないでしょうか。
増収増益は、誰もが望む理想的なパターンですね。
企業が成長し、経営管理もうまくできている、という前途有望な状況です。
この場合は、増収増益の率がどの程度なのか、近年どのような推移を辿ってきているのかで、会社の状況が想像できます。
増収減益は、売上は増えているけど、利益は減っているというケースです。
1つには、成長途上で、様々なコストをかけながら、盤石の経営体質を作ろうとしているパターンです。
ある程度の投資が終われば、すなわち儲かる体質のインフラができれば、増収増益に転じていける、ということを目論んでいます。
もう1つ考えられるのは、値下げ競争をして、販売量を増やすことにより売上は上げているが、コストはかかっているので、儲からなくなってきているパターンです。
このケースが怖いですね。想定通り販売量が増えなくなってくると、あっという間に減収減益、赤字に陥ってしまいます。
次に、減収増益です。これは、たとえば価格競争はやめて、値上げをして高付加価値のものを売っていこう、というような場合です。
販売量は減るので、売上は下がるかも知れませんが、高付加価値なので利益率が上がり、結果として増益になる、ということですね。
うまくいけば、販売量が減っても単価が上がることにより、増収にもなるかも知れません。
また、減収増益は、不採算事業からの撤退や、リストラをすることにより、企業体質を大きく変えたケースなども、考えられます。
一旦は、減収増益になりますが、その後、事業の舵取りがどうなるかにより、増収にいくのか、そのまま減収傾向になってしまうのか、分かれてくるでしょう。
最後に、減収減益。これは売上も減り、利益も減っているという、最も厳しい状況です。
一時ならまだしも、この減収減益が続くようであれば、事業の大きな見直しが必要だ、ということになりますね。
以上、4つのパターンのうち、御社はどのパターンですか?
その要因は?
たった4パターンしかありませんが、この推移を見ることによって、自社の取るべき戦略が少しは見えてくるのではないでしょうか?
編集後記
4月は消費増税が話題になっていますが、昨年4月から始まった祖父母から孫への教育資金贈与の非課税も、1年経ちました。
1,500万円まで非課税になるということで、3年弱で達成する政府の目標を、何と1年で上回ってしまったそうです。
それにしても、高齢者の方はお金持ちが多いのですかね。それともやっぱり孫がかわいいから...(笑)。
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