実践!社長の財務
利益構造を検討する【実践!社長の財務】第561号
2014.08.04
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
今日は時間がないので、早速本文に行きたいと思います。
本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いいたします!
利益構造を検討する
会社がしっかりと利益を上げていくためには、あらかじめ利益の構造を考えておくことです。
製造業は製造原価があるので、ちょっと複雑になるため、ここでは、製造業や建設業以外で考えてみます。
利益の構造は、たとえば次のように考えます。
1.売上高 100
2.売上原価 50
──────────
粗利益 50
3.人件費 25
4.経費 20
──────────
経常利益 5
現状、原価は50%かかる。
人件費も、社会保険の負担や退職金の掛金なども入れてどうしても50%はかかっている。
経費は、ほとんど固定費が多いが、現状では20かかる。
その結果、経常利益率は5%となっている。
このような状況で、経常利益率を10%に上げたいと思えばどこを、どう変えていったら良いか、上記を見ながら考えるわけです。
もちろん、上記はサマリーであって、実際にはそれぞれの内訳を見ながら考えます。
ただ、大きくまずは、上記のような括りで考えて見ることをお奨めします。
来期の計画を作る時に、
原価をあと2%下げられれば、粗利は52%になる。
人件費は、なかなか下げられないので、むしろ現状の水準を維持することとして、25とする。ただ、粗利が上がっているので、粗利に対する比率は48%になる。
経費は、固定費なので、これをもう少し下げる努力をしよう。
皆で知恵を出し合い、創意工夫して、20を17まで下げよう。
こうすると、損益計算書は次のようになります。
1.売上高 100
2.売上原価 48
──────────
粗利益 52
3.人件費 25
4.経費 17
──────────
経常利益 10
何と売上は増やさずに、目標である10%の経常利益を達成することができるのです。
ポイントは、経費ですね。経費を17に下げたことが、大きく利益率の向上に寄与しています。
でも、20を17なら、何とかできそうな気がしませんか(笑)?
15%減と結構大きい削減ではありますが。
でも、経費がそこまで無理であれば、経費を増やさずに売上を増やす努力を、同時に行えばいいのです。
このように利益モデルを作ってみると、難しそうな経常利益率10%も、やればできるのでは、という気になってきます。
是非、自社の利益モデルを作ってみてください。
編集後記
先週、娘がベルギーへ1年間の留学に旅立ちました。成田まで送ってきましたが、やはり出発間際はしんみりきますね。これから1年間会えないのか、と思うとちょっとこたえますね…。元気で頑張ってきて欲しいです。
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