実践!社長の財務
経営は天才でなくてもできる【実践!社長の財務】第606号
2015.06.15
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
安保法制、混迷になってきましたね。
ここは原点に戻った方がいいと思いますが...。
ということで、本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いいたします。
経営は天才でなくてもできる
会社経営は、能力がなければ、ある種の天才でなければできない、と思っている人が多いように思います。
確かに数年で上場してしまう会社や、画期的な製品やサービスを開発して、急成長する会社を作るには、相当の能力がいるでしょう。
そういう会社を作れる人は、やはりある種の天才だと思います。
でも、そういう会社ばかりではありません。
どこにでもあるような地味な商品やサービスで、会社の規模は大きくないし、それ程成長(拡大)もしていない。
でも、毎年きっちりと利益を上げ、フレンドリーで、お客様から慕われて、なくてはならない会社になっている会社も、とても多いものです。
そのような会社の社員も、幸せに見えます。
そういう会社を作っていくのに、ものすごい能力が必要であることはありません。
考え方と努力がしっかりあれば、そのような会社は誰でもできると思います。
考え方とは、お客様や社員や、商品、サービスに対して真摯である、ということです。
お客様に喜んでもらおうとか、社員を少しでも良くしてあげようとか、この商品、このサービスをもっともっといいものにして、世に広げていこう、役立っていこうとか、そういう良い考え方があることです。
その結果、売上も上げたいし、利益も出したいし、自分や社員の給与も少しずつでも増やしていきたい、と考えればいいのです。
そのための努力を、惜しみなくする、し続けることができるかどうか、ですね。それを自分だけでなく、社員と共にやっていくことです。
それにはやはり、強い思いを持ち続けることが大事です。
理念というか、目的というか、この会社をどうしたいかというものを持っているかどうかです。
このような考え方があって、一生懸命努力をしている会社は、結構多いと思います。
中小企業の経営者は、真面目で一生懸命な方が多いので、上記に多くの方は当てはまるのではないでしょうか?
しかし、いい経営をして、すばらしい会社を作っていくためにはもう1つ、会計、経営管理をしっかり行う、ということが必要なのです。
考え方と努力はできているのに、この最後の部分ができていないために、いい経営、いい会社になっていないことが多いことを、痛感しています。
だから、このメルマガをやっているような気がします。
一生懸命努力して経営してきたら、最後は会計をしっかりやること、これで会社はどんどん良くなっていきます。
どのようにやるのかは、今まで書いてきたとおりですが、大事なのは、公明正大にきちんとした会計をすることです。
公私混同をしないとか、自分勝手な操作をしないとか、ムダな経費を使わないとか、会社の実体を表わした会計を行う、など本当に基本的なことです。
それをしっかりやることです。利益が出ると税金が高くなるので、どうしても払いたくないといって、ムダ遣いや変な節税をしないことです。
しっかりと税金を払って、内部留保を貯めていくことです。
これを継続すれば、信じられないほど、ものすごくいい会社になってきます。財務基盤がしっかりして、無借金経営に近づいていき、ちょっとやそっとではつぶれない会社になっていきます。
本当に正直なところ、経営に天才的な能力は必要ないと思いますね。
あるに越したことはありませんが、それでも考え方がしっかりしていないと、能力があったばっかりに大きく躓いて、会社を倒産させてしまうことになりかねません。
そんな例は枚挙に暇がありませんね。たくさん見てきました。
是非、愚直に経営をしていただければと思います。
編集後記
先週ベルギーから帰ってきました。首都ブリュッセルもいいですが、私が行ったのはリエージュというドイツに近い、少しいなかの方です。本当に昔からの建物が多く、ノンビリした雰囲気で、人もやさしく、きれいでいい街でした。娘は1年間の留学でもうすぐ帰ってきますが、久しぶりに会ったらフランス語がペラペラになっているのには、ビックリしましたね。当たり前か…(笑)。
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