実践!社長の財務
財務会計と管理会計をできるだけ合わせる【実践!社長の財務】第614号
2015.08.10
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
今週は、夏休みの会社も多いようですね。
当社は交替で休むので、全社一斉の休みはありませんが、今週は電車もすいてて、ノンビリムードになるかも知れませんね。
ということで、本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いいたします。
財務会計と管理会計をできるだけ合わせる
財務会計と管理会計、というのがあるのは皆様おわかりでしょうか?
簡単に言えば、財務会計は、外部に対して報告する決算書を作成するための会計です。
株主や税務署や銀行などに報告するために、会社法や会計基準に則って行う会計です。
それに対して、管理会計は、内部の役員や社員が、実際の経営活動を行っていく資料を作るための会計です。
したがって、現場にわかる感覚で数字をとらえ、表現し、タイムリー作成していく必要があります。
ある程度の会社になれば、この財務会計と管理会計は、別々に行っていることが多いですね。財務会計はきちんとした資料に基づいて作成するので、時間がかかるからです。
ただし、毎月の経営の現場では、そんなものを悠長に待っていられませんから、独自の基準で財務会計とは別に、月次の資料を作って、営業会議やら経営会議をやっています。
管理会計などという難しい言葉を使わなくても、営業が独自の集計で、当月実績を出して、経費を入れて月次の会議をしていればそれも管理会計なのです。
それはそれでいいのですが、問題は、最終的に管理会計と財務会計が合っていないことが、結構多いということです。
そもそも売上の計上基準からして違っている、なんてことはよくあることです。
最終的に数字が違っていたりすると、やはりちょっと困ります。
毎月の会議で儲かっていると思っていたら、実際の決算ではそれほど利益が出ていなかった・・・なんてことでは、何のための会議だったのか...ということになってしまいます。
現実的な問題としては、もっと賞与が出ると思っていたら、それ程出なかった...ということでは、社員のモチベーションも下がってしまいます。
ですから、特に中小企業、小さい会社においては、財務会計と管理会計は合わせていく、ことが大事です。
というよりも、できるだけ財務会計を管理会計に近づけていき一本化していくことです。
月次ベースにおいては、年次決算ほどは精度は要求されませんから、重点をスピードに置いて、いかに早く経営判断を誤らせない数字を出せるか、を目指してほしいですね。
そうすれば、管理会計、財務会計の区分なく、財務会計1本で月次から最終決算までできるようにしていくことができます。
特に中小企業の場合は、それが可能な規模の会社が多いですので、是非やって欲しいですね。
同時に現場の人たちは、売上の計上基準やら費用の捉え方など財務会計的なことも勉強して、数字がわかるようにならないといけません。
中小企業には、多くの経営資源はないわけですから、会計は2本立てでなく、全社統一で1つの数字で見ていくことが、最もスッキリしているし、コストもかからない、ということになります。是非、そうしていきましょう!
編集後記
先週は月曜日から顔に帯状疱疹が出てビックリしました。とにかく目が開けられないくらいでしたから...。
でも薬がよく効いてくれて、もうちょっとで引きそうです。
いろいろな人に「どうしたの?」と言われて大変でしたが(笑)。
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