実践!社長の財務
年末年始に将来のことを考えましょう【実践!社長の財務】第634号
2015.12.28
皆様、おはようございます!
税理士の北岡修一です。
今年最後のメルマガです。
今年も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
私は先週編集後記に書いたように、今日はもう冬休みに入り、ちょっとゆっくり目にしています。
ただ、まだ年賀状が終わっておらず、焦っています(笑)。
大掃除もしないといけないし...
ということで、本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いいたします。
今年は何に力を入れていくか?
今年12月、同じような相談が何件かありました。
それは株式に関する相談です。
会社の業績は、まあまあいいのだが、気が付いてみたら株価が相当上がってしまって、事業承継が大変だ、というようなことです。
これは以前にも書いたと思います。
経営者は、会社をつぶさないように、少しでも業績を伸ばせるように、日々情熱を傾けて会社経営に頑張っていると思います。
そのために開発や営業はもちろん、このメルマガなども読んで財務的にもちょっとやそっとではつぶれない強い会社にしようとしておられるでしょう。
その強い思いと、努力があれば、当然のように、強い会社、儲かる会社になっていきます。
そうなっていく会社の経営者というのは、意外と心配性の人が多いという気がします。
前期は良かったけれども、今期はまったくわからない。かなり厳しい...などといいつつ、だからこそ対策を打って、社員の尻をたたいて、結果としてまた良い業績をあげていく。
そんな経営者が多いですね。
で、ふと気がつくと株価が相当高くなっているのです。
日々の業務に集中している経営者は、株価の計算の仕方など、あまり意識していません。上場会社じゃないから株価などがついているわけではありませんし。
株式の売買や贈与、相続においては、株価の計算は、相続税の財産評価方式がベースになるのです。
それには主として、純資産価額と類似業種比準価額があります。計算方法は割愛しますが、業績が良くなれば、当然、
株価は上がっていきます。良い業績が続けば急速に上がっていきますね。
そこで、元々が心配性ですから、急に心配になってくるのですね。一体株価はいくらくらいなのか? 後継者に譲る時は、相当の価格になるのか? 税金は大変な額になるのではないだろうか...と。
確かに、大変な額になっているかも知れません。
顧問税理士の方も、法人税や役員報酬のことは気にしてくれてたりしますが、株式のことはまだまだ先と思って、あまり言ってくれない、ことが多いのです。
ですから、経営者自らが、やはり将来どうしていくか、気にかけていた方が良いのではないでしょうか?
まずは、株価を計算してみることです。できれば毎年、決算が終わればやってみるとか。
ただし、これはやはりちゃんと税理士に頼んだ方がいいです。
非上場会社の株式評価は、いろいろな条件があって難しいですから。
さらには、誰に譲っていくか、株主構成はどうしていくのかこれを考えないといけないですね。これは経営者自身で考えなければいけないことです。
ただ、この誰に、というのが決まっていない、ということが多いのです。だから考えが途中で止まってしまって、日常の経営に頭が戻り、どんどん先送りになる、というのが多いのではないかと思います。
これから年末年始、お休みに入るでしょうから、将来会社の株式、経営を誰に承継していくのか、是非、考えてみて欲しいですね。
株式の対策というのは、結構時間がかかるものです。決めたからと言って、すぐできるものではありません。
後継者の能力の問題、経営権の問題、株価の対策の問題、後継者以外の株主構成などの問題、引継ぎのシナリオ、時期など、様々なことを考えていく必要があるからです。
こんなことを考えるのは、ある程度落ち着いて、時間がある時しかできないですね。
そんな絶好の機会が年末年始なのかなと思います。
ということで、是非、良い年末年始を!
編集後記
先週末は、大学時代からの仲間20人で恒例のお寿司屋さんで忘年会をやりました。卒業以来30年以上も経っているのに、不思議と皆昔と同じような感じなんですね。30年以上も経っているので相当、皆老けてきているはずなんですが...
頭が白くなったり薄くなったりはしていますが、あまり変わってないように見えます。一緒に同じスピードで年取っているからかな?
本当に不思議ですが、気持ちの方も、変わらず昔に戻ったような感じで、いつも年の終わりはこの忘年会で締める、というようになっています。また、今年も大学生に戻ったような楽しいひと時でした。
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