実践!社長の財務
経営セーフティ共済の活用【実践!社長の財務】第637号
2016.01.18
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
雪の影響で、電車に影響が出ているようですね。
ということで、今日は早速、本文に行きたいと思います。
本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いいたします。
経営セーフティ共済の活用
経営者にとって、節税はとても高い関心があると思います。
税金を減らせれば何でもいい、という過度な節税に走るのはお奨めしませんが、企業にとって良い節税であれば、これは検討すべきです。
その1つとして、経営セーフティ共済があります。
正式名称は、中小企業倒産防止共済です。
これは掛金を経費で落としながら、取引先の倒産リスクに備え、なおかつ、将来、掛金が全額戻ってくるという貯蓄機能もあるのです。
正に一挙三得の制度ですね。
これは、元々国の制度であり、今は、独立行政法人中小企業基盤整備機構がやっています。その意味でも安心です。
ただし、加入できるのは1年以上事業をしている中小企業です。
中小企業の範囲は、業種ごとに資本金または従業員数で決まっています。
たとえば、建設業や製造業は、資本金が3億円以下または常時雇用する従業員数が300人以下の企業です。
卸売業だとこれが、1億円以下または100人以下となり、小売業だと、5,000万円以下、50人以下などと、業種によって変わってきます。
詳しくは、同機構のHPで確認してください。
月額の掛金は、5,000円刻みで20万円まで自由に決められます。
途中で増額、減額することなども可能です。
掛金は最高800万円まで積み立てることができ、これが全額損金となるわけです。
ただし、解約する時は40か月以上掛金を払っていないと、解約金が掛金総額を下回りますので、注意が必要です。
リスクに備えるとは、取引先が倒産して売掛金等が回収できなくなった時に、掛金の10倍まで無利息で借入れすることができる、ということです。
その他にも、一時貸付けなどを受けることもできます。
このような制度ですから、取引先の倒産リスクに備えたい場合や、たとえそのようなリスクがなくても、節税しながら簿外の備えを作りたい場合などは、検討してもよい制度だと思います。
また、期末に加入する場合などは、1年分を前納することにより、その全額を経費に落とすことができますので、急な節税対策としても使えます。
倒産防止共済、聞いたことがあるかと思いますが、改めて検討してみてもいいですね。
編集後記
今日は東京は久しぶりの雪ですね。でも、雨混じりでもあり、道がグチャグチャになるのがちょっと嫌ですね。是非、すべらないように気をつけて行きましょう。
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