実践!社長の財務
自社株評価をしておこう【実践!社長の財務】第646号
2016.03.21
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
今日は春分の日の振替え、お休みですね。
3月末年度末に向かって慌ただしい時期ではありますが、春らしくもなってきて、3連休でホット一息というところです。
休み明けからは、年度末最後の追い込み、頑張ってください!
ということで、本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いいたします。
自社株評価をしておこう
非上場会社の株式評価は、会社の状況によって結構変わってくるものです。
状況というのは、社員数や総資産、売上規模、利益が出ているのか、純資産はどうなのか、といった数値的なことです。
あるいはどんな資産を持っているのか、何に投資しているのかによっても変わってきます。
また、誰が誰に売るのか、贈与するのかなどによっても、株価が違ってきます。
さらには会社の組織、グループの組織、合併したり会社分割したりすると、また違ってきます。
そのような状況変化は常に起こっているわけですから、今の当社の株価は、どういう方法で計算されて、いくらになるのか、これは是非把握しておいて欲しいですね。
タイミングとしては、やはり決算が終わった後に株価評価をするというのがお奨めです。
非上場会社の原則的な株式評価の方法は、2つあります。
類似業種比準価額と純資産価額です。
評価の詳細は割愛しますが、この2つでは、類似業種比準価額の方が、多くの場合は低くなります。
どちらで評価するのかは、会社の規模によって変わってきます。
社員が100人以上いる会社では、類似業種比準価額で評価することができます。ただし、純資産価額の方が低い場合は、そちらを採ることができます。
自由度があって、有利なわけです。
相続や贈与、譲渡にからんで、税金のことなども考えれば株価は低い方がやりやすいし、出費も少なくなります。
ですので、自社株評価の場合は、100人以上の会社だと非常に良いわけですが、それ未満の場合は、社員数の他に総資産や売上高が判断基準になってきます。
それにより会社規模を判定し、類似業種比準価額と純資産価額の割合を何%ずつミックスるするかが決まり、株価を計算していくことになります。
今、自社がどの規模に該当するのか、より有利な株価計算ができるようになるためには、どの数値をどの水準に持っていけばいいのか、などが、毎年株価評価をするとわかってきます。
また、類似業種比準価額や純資産価額を計算する過程においても、それぞれの計算要素をどう持っていけば、株価はどうなるのか、ということもわかってきます。
利益を圧縮すると株価は低くなることが多いですが、赤字になってしまうと却って株価は高くなってしまう、なんてこともあり得るのです。
株価を計算しておくのは、将来の事業承継のため、相続税対策のため、あるいは分散した株式を買い取っていくため、適切な株主構成にしていくため、などいろいろな目的があると思います。
経営者は、日々業績向上のために心血を注いでいると思いますが、決算が終わった後には、株価のこと株式構成のことなども是非、考えて欲しいですね。
編集後記
昨日は久しぶりに、子供たちが同じ保育園だった近所のご家庭で飲み会でした。もう20代になった子供たちも集まり、食べて飲んで楽しい時間でした。でも、園児だった子供たちも一緒に飲んでいるんですからね...変な気持ちです(笑)。
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