実践!社長の財務
焦らずじっくりいく【実践!社長の財務】第725号
2017.09.25
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
9月も最終週、中間決算期末でもありますね。
9月末はよく銀行が中間期末なので...とお願いにくることがありますが、今週はある顧問先の会社が、大きな借入金を返すことになっています。
ようやく返済できてこちらはひと安心ということですが、銀行としては痛しかゆしのところがあるんでしょうね...。
ということで、早速、本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いいたします。
焦らずじっくりいく
「何年後には○○億円の売上にしたい」など、大きな目標を立てて、事業に邁進している経営者は多いですね。
もちろん、大きな目標を立てて、事業を進めていくのはいいことですが、なかなかそう簡単には行かないことが多いものです。
よくよく計算してみると、その売上に到達するには、毎年平均30%もの成長が必要だったりします。
ユニクロなども、いついつまでに1兆円などとやっていましたし、たとえ達成できなくても、大きな目標を掲げたからこそ、
その近くまで行くことができた、ということもあるでしょう。
だから大きな目標を立てるのは、いいことだと思います。
ただし、具体的な数字や行動計画まで、長期計画に落とし込むと、弊害も出てきます。
たとえば、組織とか設備とか人員などの長期計画を立てると、それに沿って、投資だけが先行してしまう可能性があります。
しっかりお膳立てを作って、さあやるぞ、とやっても果たしてその通り事業が伸びていくとは限りません。
世の中の流れ、お客様あっての商売であり、準備ができたからといってこちらの思うとおりになるほど、簡単ではないですね。
だから、長期的な大きな目標はあっても、それは常に見て思い続けながら、現実は今の仕事、今期の計画を達成する、上回ることに没頭する、ことをやって欲しいですね。特に中小企業は。
○○億円の売上にしたいが、なかなか到達しない、また今期も3%しか伸びなかった、一体いつになったら達成できるか、と思うかも知れません。
でも3%伸ばすことができ、利益も出して経営も安定しているならば、焦らず、毎期毎期少しずつでも目標に近づき、いずれは絶対にやってやると、思い続けることが大事ではないでしょうか?
そのためには、毎年の計画を少しアグレッシブに立てて、これを達成するのは結構大変だ、というレベルで作って、その達成を目指すことです。
○年後の○○億円も、結局は毎月毎月、毎期毎期の積み重ねでしか、達成することはできないのですから。
是非、焦らずじっくり、絶対にあきらめず、やっていきましょう!
編集後記
長期目標と、足元の今期計画との関連ということで、通勤時に新宿駅を歩いている時によく思います。というのも、新宿駅の西口はいろんな方向から人が歩いてきます。そこをすり抜けて目標の方向に行くのは、結構大変です。ぶつかりそうになることがよくありますね。
そんな時の歩き方ですが、遠くの行く方向を見ながら、何となく近くも見ておく、という歩き方です。直前に迫ってくる人ばかり見ていると、以心伝心で同じ方向によけてしまうこと、よくありますね。でも、その人は当然見ているが、遠くも同時に見ていると、さっとすり抜けて行けるんですね。
うまく言葉で現せませんが、わかるでしょうか?遠くを見ながら近くも見ている、正に長期計画を見据えつつ、足元の今年度計画を見て、しっかり歩いていくという歩き方、これがいいのではないでしょうか?(笑)。
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