実践!社長の財務
トップは簡単にあきらめない【実践!社長の財務】第754号
2018.04.16
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
3月決算の会社は、やはり一番多いですが、比較的大きな会社が多いのも特徴です。
大きな会社がこれだけ3月決算に集中すると、我々会計業界の人材シフトは本当に大変になりますね。
もう少し他の時期に分散するか、期間を長くするか、などできないものでしょうか。
では、本日も「実践!社長の財務」をよろしくお願いします。
トップは簡単にあきらめない
前期は、大きなプロジェクトや、大ヒット商品があったり、ラッキーなスポット売上があったりで、とても業績が良かった。
ただ、今期はそういうものが、計画を立てる段階では見込まれないので、計画は前期よりも低い売上、利益にしている。
ということは、よくありますね。
期も半分を過ぎ、やはり前期よりも実績はおよばないけれども、計画値は何とかクリアしている。
このような時、社長としては、本当は計画を達成すると共に、高かった前期実績も実は超えたい、と思っているものです。
そこで、どんなメッセージを社員に発するかで、結果は変わってくる可能性があります。
ある会社で、下期に入ったところで社長が、「前期は今までで最高益だったし、その実績を超えるのは難しいと思うが、何とか計画は上回っているので、これをこのまま達成しよう!」と言っていました。
社員は、社長が言うことはもっともだし、自分たちで立てた計画を達成するのも簡単ではないので、これを達成することに、全力をあげます。
その結果、この3月期における計画の利益は、十分に達成することができました。
その上、何と前期の利益まであと数%のところまで、迫っていたのです。
その結果を見て、社長はある意味ショックを受けていました。
「俺があまりにも早く、前期の利益を超えるのは難しいかも、と言ってしまったのが、よくなかったなあ...この結果だと、もうちょっとやれれば、前期の利益も超えることはできたんじゃないか?」と。
そうなんですね。やはりトップが発する言葉は、皆に大きく影響を与えるのです。
トップが無理とか、難しいとか言ってしまうと、皆そう思ってしまいます。それだけトップの発言は重い、ということです。
前期は特別なことがあったので、大きな利益が出たとのことでしたが、その特別なことはいつ起こるか、起こせるか、わかりません。
今期だって、いくらでも可能性はあったはずです。
それを摘み取ってしまうような発言は、やはりタブーですね。
トップは常にあきらめず、最後まで可能性を信じて皆を鼓舞していく、そうありたいものです。
編集後記
母校の大学でもトップが変わりましたが、やはりトップによって学校の雰囲気もガラッと変わってくるものですね。「できるか、できないかではなく、『どうすればできるか?』という観点で、改革をしていきます。」という力強い言葉を聞き、これからの母校にとても期待感が膨らみます!是非頑張って欲しいと思います。
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