実践!社長の財務
人件費から逆算する【実践!社長の財務】第774号
2018.09.03
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
9月に入りました。
台風が来ていることもあるのか、急に涼しくなった感がありますね。
それにしても台風が多いですが、予報には十分気をつけておかないといけないですね。
ということで、本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いいたします!
人件費から逆算する
新たな期の経営計画を作るとき、売上目標を決めるときなどは皆様、どのように決めていますか?
私はよく人件費から逆算していく方法を、提唱しています。
売上というのはどうなるかわからない、不確定なものですが、人件費は、期の始めにはほぼ決まっています。
現在、在職している人はもちろん、期の途中に入社する人も年間の採用計画で、ある程度決まっています。
このような確定した数字から逆算していった方が、計画は作りやすくなりますね。
人件費の総額が出れば、それを自社が目指すべき労働分配率で割り戻します。
労働分配率は付加価値を計算するような、わかりにくいものではなく、単純に粗利益(限界利益)に対して、人件費は何%かという率で構いません。
たとえば、人件費の総額が1.2億円で、労働分配率は60%を目指しているとしたら、
1.2億円 ÷ 60% = 2億円 となります。
この2億円が目指すべき粗利益、ということになります。
粗利益が出れば、これもまた自社が目指すべき粗利益率で割り戻せば、目指すべき売上高が計算されます。
上記の例で、目指すべき粗利益率が40%だとすると、
2億円 ÷ 40% = 5億円 となります。
この5億円が目指すべき売上高、ということになります。
ここまで出れば、後は経費がいくらかかるのかを計画していけば、経営計画の骨子は完成します。
売上 → 粗利益-人件費-経費 = 利益 ということになります。
これでしっかり利益が出ているのか、利益率は何%になるのか、必要売上高を上げるにはどうしたらよいのか、経費をもう少し減らせないのか、などを検討していけば、実現可能性のある経営計画ができてくるのではないでしょうか?
是非、やってみて欲しいと思います。
編集後記
先週末は息子夫婦が来て、誕生日祝いをしてくれました。この日のため?に買っておいた高いワインを開けましたが、4人で飲めばあっという間になくなってしまいますね。それにしても値段の影響もあり、大変美味しく楽しいひと時でした。
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