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事業承継税制を検討する【実践!社長の財務】第833号

事業承継税制を検討する【実践!社長の財務】第833号

2019.10.21

事業承継については、いろいろと悩まれている経営者の方が多いですね。

まずは、継いでくれる後継者がいるかどうか、いたとしても、スムーズに会社に溶け込み、経営を承継していくことができるのか、そして自社株の相続贈与に関する税金の問題などがあります。

特に税金については、それを解決するために作られた事業承継税制があり、昨年、非常に使いやすくなった特例事業承継税制が創設されました。

この税制を使えば、贈与税や相続税がかからずに(納税猶予)、株式を後継者に移していくことができます。

とは言え、現実的にはまだまだ使われているケースは少なく感じます。私どもの周りや同業者の方に聞いてみての感想ですが。

1つには、まだまだ時間の余裕があるからでしょう。

事業承継税制の適用を受けるためには、事業承継の計画を都道府県に出す必要がありますが、その期限は令和5年3月31日までです。まだまだ、余裕があります。

それと、制度そのもののリスクがあるため、敬遠されている面もあります。

雇用の8割維持要件は緩和されましたが、納税猶予が取り消される要件は、様々あります。それらに該当する可能性があれば、なかなか踏み切れませんね。

さらに、猶予後の定期的な届出要件も、躊躇するひとつの原因です。

納税猶予後5年間は、毎年、都道府県と税務署に一定の届出書を出す必要があります。

その後は、3年ごとに税務署に届出書を出していく必要があります。

これらを忘れると納税猶予が取り消しになります。

最初は注意していても、だんだんと時が経つにつれ意識が希薄になったり、担当者が退職などで代わってしまったりすると、届出漏れが発生してしまうかも知れません。

このリスクもあるため、顧問税理士がお奨めしない、ということも結構あるように聞きます。

とは言え、せっかくできた制度ですから、その採用可否を検討してみるのは、良いのではないでしょうか?

現在の経営者だけでなく、親族や第三者からの株式の移動も納税猶予の対象となります。

分散している株式を、後継者に集中させるという効果もあるのです。

その他、この制度を使うメリットは、様々あります。

事業承継、自社株対策については、別途メルマガを書いております。

ご興味のある方は、是非、お読みいただければと思います。

【実践!事業承継・自社株対策】
https://www.mag2.com/m/0001685356.html

毎週、金曜日を中心に書いております。なかなか軌道に乗りませんでしたが、ようやく最近、毎週書くようになってきました…(苦笑)

編集後記

ラグビー日本、残念でしたね!でも、ここまでとても感動&楽しませていただきました。昨日の試合後のシーンもとても感動的でした。ありがとう!と言いたいですね。うちの妻も含め、本当に多くのファンが増えたのではないでしょうか。日本は出なくてもこれからの準決勝、決勝も楽しみです。

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