実践!社長の財務
事業として成り立つかどうか?【実践!社長の財務】第848号
2020.02.03
会社を立ち上げたけど、なかなか軌道に乗らない、利益が出ない。
会社を引き継いだけど、毎月持ち出しで、どんどんお金が減っていく。
そのような相談に乗ることが、よくあります。
本人や社員は頑張っているし、社長もとても気のいい人なのですが、本当に経営が厳しい、という状況です。
いろいろお話を聞いていると、そもそもこの事業は成り立つのか、という疑問が湧いてきます。
社員は何人いて、毎月の経費はどのくらいかかるのか?
その商品やサービスの粗利は、どのくらいとれるのか?
毎月の経費をまかなうためには、どのくらいの販売数やお客様の数が必要なのか?
それは物理的に達成可能な数値なのか?
などなどを聞いていきますと、毎月の経費をまかなうための販売数量を達成するのは、今の体制では、とても無理、というような話になっていきます。
その数量を売るためには、もっと人が必要とか、設備を新たに追加しなければいけない、とのこと。
それでは、また固定費が増えてしまいますので、利益を出すための販売数量がさらに上ってしまう、という、正にイタチごっこの様相を呈していきます。
このような状況であると、いくら頑張っても、利益を上げることはできませんね。
聞いていくと、本人もわかっているのに、現実的にそれを見つめずに、日々の仕事(作業)に没頭してしまう。
それで、いつまでも苦しい状態が続いているのです。
そんなことあるのと、思われるかも知れませんが、そこまで極端でなくても、現実の構造を見つめずに、目先の仕事をやっていることは、多いように思います。
まずは、自社のビジネスモデル、収益モデルが、これで本当にいいのかどうか、それを見直して欲しいですね。
毎月の固定費はいくらかかっているのか?
販売数量や売上応じて、かかってくる変動費はいくらか?
粗利率は、何%とれるのか?
これがわかれば、損益分岐点の売上高や、販売数量、必要なお客様の数、などが計算できます。
その上で、しっかりと利益の出る収益モデルを立て、それは、努力すれば達成可能な数字と思えるか、などを検討してみることです。
それが、最高の努力をしても、とてもできそうにない数字と思えるならば、収益モデルや事業そのものを考え直す必要があると思いますね。
損益分岐点については、次週お話したいと思います。
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●講師:
税理士 北岡 修一
編集後記
週末は、今週行うセミナーのレジメ作りに没頭していました。税制改正セミナーの資料や、税制改正に関する原稿などを書くので、税制改正を勉強し、私自身、知識がについていくのだと、つくづく思います。
セミナーしながら、一番勉強になっているのは自分であり、何事も発信していくことが、スキルや知識を身につけていくための近道だと思いますね。
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