実践!社長の財務
事損益分岐点を意識しておく【実践!社長の財務】第849号
2020.02.10
損益分岐点ということを、先週最後に書きましたが、これは、そんなに難しいことではないですね。
要は、固定費がまかなえる売上高は、いくらかというとです。
固定費とは、売上があってもなくても、毎月必ずかかる経費です。
家賃や人件費や、リース料、通信費や水道光熱費や消耗品費なども、毎月金額は変動しても、あまり変わらずかかる経費です。
販管費のほとんどは、固定費といってもいいと思いますね。
この固定費が、月いくらかかっているか、これをまず、把握することが大事です。
その固定費の中には、賞与の月割分や、減価償却費の月割分なども、入れておきます。
年間を通じて、毎月、固定費はいくらかかっているのか、これをまず、把握します。
毎月の固定費はいくらかかっていますか?と、聞かれたら、すぐ答えられるようにしておいて欲しいですね。
(聞かれないとは、思いますが(笑))
その固定費をまかなえる売上高が、損益分岐点売上高、ということです。
粗利100%の会社であれば、その固定費の額の売上を上げれば、損益トントンになりますので、固定費の額=損益分岐点売上高です。
粗利50%の会社で、固定費が月1,000万円の会社でしたら、2,000万円の売上を上げれば、粗利が1,000万円になって、固定費をまかなえます。
したがって、損益分岐点売上高は、2,000万円ということになります。
損益分岐点売上高= 固定費÷粗利益率
正式には、粗利益率ではなく、限界利益率というもので割るのですが、限界利益などという、聞きなれない言葉を聞くと、急にわからなくなってしまいますね。
だから、固定費=販管費として、粗利益率で割って、損益分岐点を簡単に計算しておいた方が、現実的だと思います。
(製造業などは、やはり限界利益率を使わないといけませんが)
要は、常に固定費と、粗利益率を意識し、毎月いくら売り上げれば、損益トントンになるかを、把握しておくことです。
それが、最低ラインの売上です。それを下回ると赤字になってしまいますので。
それを意識しておいた上で、経営の現場では、毎月の計画売上達成を目指して、動いていくことになります。
損益分岐点売上は、目指すものではなく、常に意識として持っているもの、だと思います。
編集後記
今週は、沖縄出張がありますので、この土日は安心して行くために、いろいろな仕事を終わらせました。何とかこれで行ってこれるかと思いますが、もちろん向こうでも仕事をしますので、何かあればいつでもメールください。
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