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現預金の残高とその反対側も意識する【実践!社長の財務】第886号

現預金の残高とその反対側も意識する【実践!社長の財務】第886号

2020.10.26

先週もB/Sの話をしましたが、現預金の残高がどのくらいあるかは、常に見ておかなければいけない事項です。

現預金がなくなったら、会社が立ちいかなくなってしまいますから、当たり前ではありますが。

現預金の残高は、やはり売上の2か月分以上は、持っていたいです。そのくらいあれば、通常の資金繰りは問題なく回せていけます。

ただ、現預金が売上の2か月分以上あるからといって安心してはいけません。

反対側がどうなっているか、という問題があります。

現預金というのは、B/Sの左側にあります。
反対側というのは、B/Sの右側、負債の部です。

現預金が多いのはいいのですが、負債の部を見ると、仕入先に支払うべき買掛金や支払手形が多い、あるいは銀行からの借入金が多いから、現預金が多くなっている、という状態かも知れません。

仕入先との支払い条件がいいため、現預金が多くなっているとしたら、いつまでもその条件が続くかどうかは、わかりません。

特に支払手形などは、徐々に減ってきている傾向がありますので、むしろこちらから、少しずつでも減らしていく方策も考えていくべきです。

低金利が続いていますから、借入金を有効に活用して事業を拡大していく戦略は、当然ありです。

ただ、これは私の考えですが、高い利益を出し、内部留保を貯め、少しずつでも借入金を減らしていき、いずれは無借金で経営できる体制を目指して欲しいとも思います。

単に現預金が売上の2か月分以上あるから大丈夫、ではなく、上記のようなB/Sの反対側のものが少なくなって、なおかつ現預金が2か月分以上ある、というような状態を、是非、目指して欲しいと思います。

編集後記

先週はある会社の創立30周年記念パーティーに行ってきました。
この時期にやるのは、なかなか勇気がいることですが、広い会場で人数を少なめにし、万全の対策を取ってくれていましたので、安心して参加できました。弦楽四重奏の演奏やバレエなども入って、久しぶりに楽しい雰囲気を味わえました。このように少しずつでも、今までの活動を取り戻していきたいですね。

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