実践!社長の財務
早く正常な支払い循環に戻すこと【実践!社長の財務】第887号
2020.11.02
今年は、新型コロナウイルスの影響で、売上が落ち、資金繰りが厳しくなったため、納税猶予を活用している会社も多いかと思います。
このような状況の中では、まずは資金を確保することが重要ですので、納税猶予も1つの方法です。
ただ、当然わかっていることと思いますが、あくまで猶予であり、免除ではないですので、猶予された税金は後で払っていかなければなりません。
したがって、売上が回復して多少でも資金繰りが良くなってきたら、早目に納税の再開をすることが大事です。
毎月払う源泉所得税や、中間分の消費税の支払いがなければ、資金繰りはすごく楽になりますので、猶予を始めてしまうと、なかなか抜け出せなくなってしまいます。
納税を再開した場合には、通常の納期の税金と、猶予された分の税金、両方を払っていかなければなりません。
当然、わかっていることではありますが、これは思ったよりも大変なことです。
納税の負担感は、2倍どころか、3倍、4倍に感じるのでは?と思います。
そこでまた払えなくなると、滞納がいつまでも残ってしまうことに、なりかねません。そうなると...考えると結構恐ろしいことです。
私の法人でも、毎月の源泉所得税や社会保険料、中間の消費税の額を見ていると、こんなに払うんだ、といつも思います。
これを1回でも止めてしまうと、雪だるま式に未納額が増えて、大変なことになるだろうな、と想像するだけでも恐ろしくなります。
源泉所得税、社会保険料、消費税、この3つの税金等は、毎月とか数か月に1回、継続して出てくる支払いです。
この継続して出てくる支払いは、今回のコロナは例外としても、歯を食いしばってでも払っていかなけれなりません。
免除してくれるなんてことは、ないわけですから。
こういった継続した支払いをしなかったために、払えたのに楽をしてしまったために、その後、立ち直れないほど債務を抱えてしまった会社は、何件も見てきました。
最悪は、倒産してしまった会社もあります。
猶予はその引き金につながりかねません。
そうならないためには、できるだけ早く、正常な支払い循環に戻すことが重要です。
編集後記
昨日は私の出身高校がサッカーの県大会準々決勝に進み、テレビでやっていたので見ました。野球でもサッカーでも出身高校の試合をテレビでやることなどあまりなかったので、出てるだけで嬉しかったですね。残念ながら負けてしまいましたが、近年強くなってきているようなので、来年以降が楽しみですね!
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