実践!社長の財務
マネーリテラシーを身に付ける【実践!社長の財務】第934号
2021.09.27
先週は、あるところでマネーリテラシーについて話題になりました。
マネーリテラシーを持っているかどうかで、同じお金を稼いでいても、残るお金がずい分違うとか、それが人生の豊かさに大きく影響を及ぼす...などです。
リテラシーは、もともと「読み書きの能力」ということのようです。
それが転じて、ある手段を適切に活用するための知識や能力のことを表すようになってきたとのこと。
さらには、それを判断する力、応用する力のことを表しています。
マネーリテラシーやITリテラシーであれば、お金やITをいかに理解し、活用できるか、そのような感性を持ち合わせているかどうか、ということかと思います。
マネーリテラシーについては、日本人はそれを身に付ける機会が少ないように思いますね。
学校ではお金の勉強はあまりしないし、家庭でもお金について話すことは少ないように思います。
だからこそ、社会人になってから、ファーストキャリアのところで、その知識、感性を身に付けることは非常に重要なのかと思います。
よく、若いうちはセコセコお金を貯めるよりも、自分に投資しろ、とか言うこともあります。
ただ、本当にこれがいいのかどうかは、わかりません。
少しずつでも、コツコツ貯めていれば、それを元手に、起業ができたり、将来の夢に向かっての種銭ができたりもします。
ここは、本人がマネーリテラシーを持っているかどうかで、変わってくるのだと思います。
何も考えずに、ただ浪費しているのだけは、いずれにしても良いとはいえないでしょう。
日本人のマネーリテラシーというと、本多清六氏のことを思い出します。
本多静六氏は、明治から大正時代、独自の蓄財法で、大学教授でありながら莫大な財産を築き上げた方です。
その蓄財法が、「4分の1天引き貯金法」です。
簡単に言えば、
通常の収入は、収入があった時に、強制的に4分の1を天引き貯蓄し、残りの4分の3で生活をする。
そして、臨時収入については、100%貯蓄する、ということです。
さらに、本多清六氏は、著書で次のように言っています。
「とにかくお金というものは、雪だるまのようなもので、はじめはほんの小さな玉でも、その中心になる玉ができると、あとは面白いように大きくなってくる。
少なくとも4分の1天引き貯金ではじめた私の場合は、そうであった。だから私は、確信を持って人にも勧めてきた。
どんなにつらい思いをしても、まずは千円をお貯めなさい。」
千円というのは、今の数千万円ということですかね。
これを実行するために、最も障害になるのは、虚栄心ということです。世間体や見栄が、これの継続を邪魔ししまうのですね。
この貯蓄方がよいいかどうかも、人それぞれだとは思います。
いずれにしても、自分なりのマネーリテラシーをしっかりと持つことは、生活をする上でも、経営をする上でも、人生を楽しむためにも重要だと思いますね。
是非、自分のマネーリテラシーを身に付けていきましょう。
編集後記
4分の1貯蓄法まで行かなくても、それを継続するというのは本当に難しいことだと思います。ある程度貯まっても何らかの出費が発生して、取り崩してしまう、その繰り返しでなかなか貯まっていかない、ということが多いのではないでしょうかね。決して虚栄心ではないのかとは思いますが、世間体、付き合い、などもありますし。まあ、それも虚栄心の一種かも知れませんが(笑)。
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