実践!社長の財務
事業承継の計画を考えよう【実践!社長の財務】第950号
2022.01.17
おはようございます。
税理士の北岡修一です。
今日は朝早くからZoomミーティングがあったため、配信が遅くなりました。
そこでも、事業承継の話が主でしたが、親から子に会社を引き継いでいくのに、もちろん経営の承継が最も重要なのでしょうが、私たちがからむのは主としてお金にかかる部分です。
代表者からの借り入れはどうするか、銀行借入れはどうするか、退職金はいくらにするか、その支払い方は?
株式の承継は、譲渡にするか、贈与にするか、それとも相続まで待つか...その場合の価格は?などなどです。
もちろん、事業承継税制を使う方法も検討課題です。
いくら親子といっても、お金にかかる部分はしっかり決めていく必要があります。
親としては、ここまで会社を成長させてきたのだから、その分はしっかりもらいたい、と思うでしょう。
引き継ぐ子の方は、親のやってきた会社に対する評価が低い、ということが多いように感じます。
そこは勘違いしている部分もあり、謙虚に会社の価値を知って、親をリスペクトしていくことが、親子のすれ違いを防ぐために必要だと思います。
引き継いでもらう親は、退職金を多く取れば、株価は下がり、少なく取れば株価は高くなります。
役員退職金の支給額は、概ねの計算方式が決まっていますが、長く会社をやっていると結構な額に計算されることが多いですね。
その限度額まで取ると、債務超過になってほとんど株価はゼロになってしまうこともあります。
株価は安いあるいはゼロだけれども、債務超過の会社を引き継ぐのは、子にとってちょっと酷ですね。
別なケースでは、役員退職金を限度額までとっても株価は相当高く、他の対策も考えていく必要がある会社もあります。
このような会社の場合は、やはり今は特例事業承継税制を検討することになりますね。
今回の税制改正でも、特例承継計画の申請期限が1年延びて、2024年03月31日までになりました。ここまでに計画を出せばよい、ということです。
ただし、特例事業承継税制の適用になる期限は、2027年12月31日までで、それは延長しないと今回の大綱に明言されていましたので、使った方がいい会社は確実に計画し、事業承継していく必要があります。
このような事業承継にからむ様々な課題は、時として親の方が後回しにしてしまうことが多いですね。
そういうことはあまり考えたくない、というのが正直なところなのでしょう。
とは言ってもいつかはやらなくてはなりませんので、十分対策が取れるように、早目に検討していくことが大事だと思っています。
そのような会社は、この新年の時に、是非、じっくり考えて、私どものような税理士にも必ず相談していただいて、承継の計画を作っていって欲しいですね。
ちょっと今日は、ダラダラの書き方で結論はありませんが、朝の打合せの流れで、事業承継についていろいろ考えていました。
編集後記
土曜日は、相続の仕事の関係で山梨の方に行ってきました。
帰り、北の方から見る富士山は、より大きく見え、適度な雪が積もっていて、本当にきれいでしたね。
やはり正月に富士山を見るのは、新年の始まりとしてとても縁起がいいですね!
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