実践!社長の財務
何のためにその仕事をしているのか【実践!社長の財務】第966号
2022.05.09
おはようございます。
税理士の北岡修一です。
ピーター・ドラッカーがよく引き合いに出す話で、3人の石工の話があります。
旅人が建設現場で出会った、3人の石工の話です。
旅人は、「あなたは、何のためにその仕事をしているのですか?」と、石工に聞きます。
1人目の石工は、「生活のために決まっているじゃないか。家族を食べさせるために金を稼がないとな!」と、答えます。
2人目の石工にも同じ質問をすると、「この硬くて大きい石を切るのに、一生懸命努力しているところさ。腕を磨いて、いつか村一番の職人になるんだ。」と。
3人目の石工は、「私は今、たくさんの人々の心を癒す大聖堂を作っているのです。」と、目を輝かせて言います。
同じ仕事をしていても、何のためにその仕事をしているのか、どのような目的や意義を持つかによって、その人の将来が変わってくる、という話です。
これは、会社の目指すものに置き換えても、同じことが言えます。
どれが良い、悪いという話ではなく、目的を何に置くかによって、会社の将来も大きく変わってくるのです。
上のお話は、GWに読んだある本の「はじめに」に書かれている話で、それを現実の会社に置き換えて解説してくれています。
とても腑に落ちましたね。
2人目の石工のように技術を極めることを目指す会社と、3人目の石工のように理念を追求し、人々に喜んでもらうことを目指す会社では、将来どのくらい違ってくるか?
ということが、数字的にもよくわかります。
もちろん、3人目の石工のような会社が、大きく伸びているのです。
この本については、また、編集後記で紹介します。
会社の目的や意義をどこに置くか、これによって会社の将来は大きく変わってくるのです。
上記の本によって、その数字的な違いをまざまざと見せられて、正直、ちょっとショックを受けましたね。
改めて、会社が掲げる目的・意義はとても重要である、一度掲げたら、それを全社員で共有して、それを目指していくことで、会社は大きく発展するということを知らされました。
編集後記
本文で紹介した本は、「なぜ日本からGAFAは生まれないのか」(光文社新書、著者:山根節&牟田陽子)という本です。
著者の山根節氏は、私が税理士として独立するきっかけを作ってくれた方で、独立後は一緒に仕事をしていました。途中からは学者の道を進まれ、今は慶応の名誉教授にもなられています。
献本としていただいたので、まだ書店に並んでいないかも知れませんが、アマゾンなどで予約はできるかと思います。
はじめに、だけでなく、もちろん中身、GAFAのこととても面白いです!GAFAと日本企業の差、埋めるのは簡単ではないかも知れませんね...。
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