実践!社長の財務
自己資金か借入れか【実践!社長の財務】第970号
2022.06.06
おはようございます。
税理士の北岡修一です。
先日、オフィス移転する会社からの相談で、移転にかかる資金を、自己資金で行うか、借入れで行うか、相談がありました。
自己資金に余裕があれば、自己資金を使って移転することも考えられますが、無理に自己資金だけで行うと、その後の資金繰りに、影響を及ぼしてしまう場合もあります。
その目安は、やはりどのくらいの自己資金を常に持っておく必要があるか、ということになります。
このメルマガでも何回か書いていますが、通常使う現預金の残高は、売上の2か月分は持っていたいところです。
その他に臨時的にお金が出る可能性があれば、その分は別途確保しておきます。
たとえば、賃貸業などをしていれば、テナントが出た場合には、預かっている保証金を返金する必要がありますので、その資金を持っている必要があります。
そのようなことを考え、どのくらいの現預金を常に持っている必要があるかを、考えてみます。
移転をする資金を使った場合、その現預金を下回ってしまうようであれば、借入金を活用することも考えた方が良い、ということになります。
借入れを活用するのが良いのか、無借金経営が良いのかは、様々な議論があるところです。
ただ、どちらかに固執するのではなく、その時々の状況を考え、自社の財務内容をよく見て、柔軟な対応をしていくのが、良いのではないでしょうか?
無借金経営にこだわって、会社が小さくまとまり過ぎ、発展性がなくなってしまうのも、どうかと思います。
慎重であることは重要であると思いますが、思い切って借入金を活用したら、会社がそれ以上に伸びていった、というケースも見てきました。
日頃は無借金経営を目指すべきだと思いますが、ここぞという時は、借入金を活用し、会社を1つ上のステップに乗せていく、ということも必要かと思います。
ただし、常に細心であることには、注意をしていきたいですね。
編集後記
土曜日は、3年ぶりに母校の地域校友会に行ってきました。
コロナ禍の中、なかなか開催できませんでしたが、主催者も十分注意を払った上で、ようやく、このような会が開催されたのは、感慨深いですね。
お酒も入る、それなりの大きな会は久しぶりでしたので、皆も最初はぎこちなかったですが、やはりお酒が入ると、途中からは楽しい会になりました。
これから益々、このような会が復活していくことを期待したいですね。
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