実践!社長の財務
事業承継できる会社に【実践!社長の財務】第975号
2022.07.11
おはようございます。
税理士の北岡修一です。
事業承継や自社株の問題は、やはり相談が多いですね。
私もそんなような歳になってきたので、お客様もその位の歳の方が多いですから、相談も増えてくるのでしょう。
子どもが事業承継していくのが、一番いいのでしょうが、昨今はそうならないケースが多いですね。
スムーズに子に継いでいるのは、半分もいっていない、1/3もいっていないかも知れません。
子と30歳くらい違うと、親の次の社長が子というのは、そう簡単ではないです。
間に誰か繋いでくれる必要がああります。
余程、親と一緒にやっている時間が長ければよいのですが。
子がやらないとなると、次は社員に引き継いでいく、という選択肢があります。
ここで問題なのは、引継ぎたいような会社になっているかどうか。ある程度内容が良くなければ、社員も引き継ぐ気になりません。
業績が悪い、将来性が見込める事業でない、財務内容が悪く借金が多い...そんな内容であると、誰も引継ぎたいと思いません。
そこまで悪くなくても、社長が辞めるときに退職金を取ったら、純資産がマイナスになってしまった、という状況でも困ります。
事業が残っているのだからいいじゃないか、と言っても、引継ぎのスタートとしては厳しいのではないでしょうか。
辞めるときの自分の退職金は、自分で用意しておく、ということが必要ではないかと思います。
それには、生命保険などを活用しておくのが一番いいと思いますね。
いずれにせよ、まずは、事業承継できる、したい会社にしていくことが大事です。
会社の内容が非常に良い場合は、今度は自社株の引継ぎの問題が出てきます。
役員や従業員が引き継ぐ場合、それ程お金を持っているわけではないですので、自己資金で株式を買い取ることは、できないでしょう。
自社株を引き継いでもらうためには、いろいろ方法を考えなければなりません。
株式の譲渡価額はできるだけ低くしてあげて、創業者は退職金で取るとか、持株会社を作って株式を買い取っていくとか、MBOの手法を使っていくとか、いろいろです。
これをどのようにやるか考えるのは、税務や会社法などの専門的な知識がいりますから、専門家に相談することです。
自分の考えと専門家の知識、知恵を合わせて、自社にあった方法を考えていくことが大事です。
これには様々なバリエーションがあります。
最近はそんなことを考える、相談に乗ることが多くなってきていますね。
編集後記
先週末は本当にビックリなことが起こりました。とても暗澹たる気持ちになりました。平和ボケというか、どう見ても警護に問題があったとしか思えません。
何事もマンネリにならずに、緊張感を持ってやっていかないと、思わぬことに足をすくわれてしまいますね...。
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