実践!社長の財務
長い時間をかける【実践!社長の財務】第976号
2022.07.18
おはようございます。
税理士の北岡修一です。
1年間の会社の実績を表すのは、損益計算書(P/L)ですが、会社を設立して以来の実績を表すのが、貸借対照表(B/S)です。
設立以来、どのような経営をしてきたか、そして現在それがどのように数字として残っているかを、B/Sは表しています。
そういう意味でB/Sは、社長の経営の結果を表す鏡であり、今までのトータルの通信簿ということになりますね。
そういう観点からB/Sを見ると、どう感じるでしょうか?
純資産は、当初出資した資本金から何倍にも増えているでしょうか?それとも、資本金をちょっと上回る程度?
現預金は充分あるでしょうか?借入金と比べるとどうでしょうか?
借入れが多く資金繰りが厳しいことはないでしょうか?
売掛金や在庫が必要以上に多く、滞留している、ということはないでしょうか?
たまにはB/Sを様々な観点から見て、経営の結果がどうだったのか、いい方向に行っているのかどうか、など、じっくり考えてみてください。
B/Sは、社長の思い、考え、方針の結果です。
自分が思い行動した経営の結果が、正にB/Sに現れているわけですが、果たして納得できるものでしょうか?
もし納得できなかったら、是非、これから変えていってください。
B/Sはトータルの通信簿と言いましたが、これで終わりではなく、これから変えていくことができる通信簿なのです。
借入金を減らし、純資産を増やし、自己資本比率を高めていきたい、と思ったら、時間をかければ変えていくことができるのです。
B/Sを変えるには時間がかかります。自己資本比率を高めるにも、利益を上げなければいけません。
ただ、利益が出ても法人税がかかりますから、その税引き後でしか純資産は増えていきません。
これを毎年積み重ねていくことでしか、純資産は増えないし、自己資本比率は高まっていきません。
そうではありますが、逆に言えば、時間さえかければ変えていくことができる、ということです。
本気でB/Sを変えていこうと決意して行動した場合、是非、5年後のB/Sと、今のB/Sを比べてみて欲しいですね。
恐らく劇的に変わっているはずです。本気でやったのであれば。
1年ごとの変化は大したことはないですが、長い時間をかければ劇的に変わる、というのがB/Sなのです。
そういう例をたくさん見てきましたので、必ずできるはずです。
編集後記
今日は海の日ですね。息子の誕生日でもあります。コロナが始まる直前に、カナダの方に行って頑張っています。
最近、キャリアアップ転職し、東から西へ大移動していましたが、大きく飛躍することを期待してます!
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