実践!社長の財務
オフィス移転の注意【実践!社長の財務】第988号
2022.10.03
おはようございます。
税理士の北岡修一です。
コロナ禍により、ずい分働き方が変わってきました。
今までできなかった、リモートワークなどもコロナを機に一気に進みました。
ただ、最近はコロナ禍も落ち着いてきましたので、またオフィスに戻ってきている会社も多くなっているように見受けられます。特に中小企業は。
コロナ禍や新築ビルラッシュの影響もあり、空室率は上昇しているようですが、都心の人気のビルでは、まだまだ家賃は高いですね。
成長している企業などは、人員の増加などに伴って、また良い立地のオフィスを求めて、オフィス移転を考えている会社もあるかと思います。
オフィス移転や本社ビル建築などをした後に、利益構造がガラッと変わってしまうことがあります。
注意しなければいけませんね。
オフィスを移転するということは、様々なことが変わりますので、思ってもみなかった経費が発生したり、現象が起こったりします。
オフィス移転に伴っては、何がどう変わるのか、どういう経費が増えてくるのか、慎重にシミュレーションしなければいけません。
特に注意すべきは、固定費の上昇です。
家賃や管理費はもちろん、リース料や新たに導入した設備などに関する消耗品費やメンテナンス費用。
移転に伴い人員が増えたことによる人件費や、人が動く費用(交通費や会議費や交際費等)。
そして移転により導入した内装や器具備品、機械等の減価償却費も固定費の増加となって経営を圧迫してきます。
移転にかかる一時的な費用や支出は、把握しやすく、かつ、その時だけで終了しますので、資金の問題がなければOKです。
保証金や仲介手数料、引っ越し費用、移転前の工事、内装関係です。旧オフィスの原状回復などもあるかも知れません。
内装や器具備品の購入などは、前述したその後の償却もありますので、一時の経費で落とせるものは、できるだけ落としておきたいですね。
ここでは、税法基準で落とせないものもありますが、場合によっては、会計上は経費計上し、税務上否認するという手もあります。
できるだけ、後の固定費増加につながることは避けておきたいですね。
オフィス事情が激変していますので、移転を考える会社も多いのではないかと思います。
上記のようなことには是非、注意して、よくシミュレーションをして欲しいと思います。
編集後記
最近は母校の監事などもお引き受けしているため、スケジュールぎっしりの状況になっています。
特に弊社は9月から新年度ですので、経営計画の策定から様々なイベントが目白押しでした。
そこに来て、コロナ禍で遠慮していた?税務調査も復活して増えてきていますので、慌ただしさに拍車をかけています。
今日もこれから税務調査立会いに行ってきます。ということで頑張ってきます!
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